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数字は会社の未来を拓く鍵

日々の伝票業務等とともに、経理の重要な仕事のひとつである決算書(試算表)の作成。それは誰のために、何のために作られるのか。整理をしてみると、主に次の3つのポイントが見えてきます。

誰のための決算書なのか

1.課税庁のため

会社が支払う法人税・法人地方税は、利益額を基にして計算されます。その正確性・公平性を守るために、決算書が必要となります。

2.ステークホルダーのため

利害関係者のため、株式公開企業等は有価証券報告書にて、非公開の株式会社(大企業のみ)は官報等にて、決算書の公告が義務付けられています。

3.会社自身のため

売上高や利益額、現金残高などを正確に掴むために。これまでの経営を分析し、これからの経営判断に生かすために。決算書は会社・経営者にとって非常に重要なものとなります。

決算書の目的は何なのか

1.課税庁に向けた場合

税務上の費用・収益(損金・益金)は、会計上の費用・収益とは異なります。課税庁のためだけの決算書なら、例えば、賞与引当金のように損金にならない費用は計上する必要がありません。つまり、利益ではなく税務上の利益である所得が正しく計算できれば、この場合の目的は達成されることとなります。

2.ステークホルダーに向けた場合

会社の状況を、株主等の利害関係者へ正しく開示するために。各種引当金の計上や資産の時価評価等も行い、処分可能な利益まで計算することが求められます。

3.会社自身に向けた場合

経営判断を正しく行うため、過去の実績を正確に掴めるよう、部門やエリア、商品別など様々に分類した損益計算書やキャッシュフロー計算書等が必要となります。この場合は、精度よりもスピーディかつタイムリーな情報提供が肝要と言えます。

決算書を作る経理を経営管理部へ

ここで、あらためて考えてみてください。
皆様は、誰のために、何のために、決算書を作成されていますか。

表立って見える伝票処理や会計処理、あるいは税務申告や決算公告も。経理の仕事は、重要と知りながらも後片付けのように取られがちです。

しかし、過去の取引を数値化し、そこから導き出された結果を整理・分析すること。そして、その情報を経営陣が会社の舵取りを間違えないよう的確に提供すること。経理だからこそ担えるこの役割を、大切なもう一つの仕事と位置づけるべきではないでしょうか。

言い換えれば、経理とは現場と経営陣を結ぶ重要な仕事であり、経営の一翼を担う経営管理の立場にあると考えるべきなのです。実際、最近では経理担当者が経営管理部の名刺を持つことも増えてきました。

これは、経理がいかに重要かということが、経営陣に認められ始めた証でしょう。経理は、単なる事務処理部門ではない。経営に直結する経営管理部へ、企業の成長に大きく貢献する部署へ、進化を続けて欲しいと思います。

経営管理のために作る決算書(試算表、管理会計帳票)

会社発展のため、経営管理のために決算書を作るなら、精度よりスピードが命です。例えばですが、翌月20日に出る正確な試算表を待つよりも、多少誤差があってもその2週間前の翌月5日に試算表が確認できれば、より迅速な経営判断が可能となるわけです。

さらに、部門別・エリア別など条件ごとの損益計算書を作成して、「人」「物」「金」といった経営資源を、よりタイムリーに、より適切な場所へ投入することも実行するべきでしょう。

多店舗展開や多額の設備投資をしている会社は、減価償却費の考え方にも注意が必要です。一般的には法定耐用年数で計算する減価償却費を、「今回の出店コスト、投資コストは○年で回収する」といった目標年数で行い、実際の回収とのギャップを認識することも経営管理上有効です。

今を、未来を見据えた会計が道を拓く

法律に基づき、利害関係者など社外に向けて報告するための会計を財務会計と呼び、それに対して会社内部の経営判断やその管理活動のために行われるものを管理会計と呼びます。

ですから、管理会計に一般的な正解は存在せず、個々の会社によって、独自のカタチや考え方が存在します。皆様もぜひ、それぞれに意向を基準しっかりと持ち、会社に適した管理会計を作り上げてください。

経理部から、マネジメントまで携わる経営管理部へ。
財務会計から、経営強化に直結する管理会計へ。
数字を知る立場、数字を扱うプロフェッショナルである経理部の活躍は、必ず、会社のさらなる発展につながっていくことと思います。

開業予定の方、創業計画書を作りたい方は OAGコンサルティングへご相談下さい。

※本コラムは株式会社OAGコンサルティングからの寄稿です
投稿:2016年09月

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