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平日・土日の売上予算を詳細に組んでみよう

平日と土日では売上は全然違う

飲食店を開業する前に、あらゆる角度から売上シミュレーションを立ててみることをおすすめしますが、特に「平日と土日」の売上の違いに注目していただきたいと思います。
多くの業態では、「平日よりも土日のほうが客数・客単価が高くなり、結果として1日の売上も多くなる」からです。
店舗売上シミュレーションをする際には、「今月は30日だから日商予想を30倍して・・・」というように安易に予測をするのではなく、「今月は土日が8日、平日が22日だから・・・」としっかりと曜日を意識して予測するようにしましょう。

それでは、平日と土日の客数・客単価・売上の平均実績数値を業態ごとに見ていきましょう。

 

  客数 客単価 売上
ラーメン 平日 159 988 157,092
土日 220 1,004 220,880
居酒屋 平日 43 2,744 117,992
土日 43 3,048 131,064
焼肉 平日 37 3,490 129,130
土日 60 3,428 205,680
喫茶 平日 115 817 93,955
土日 143 951 135,993
ファーストフード 平日 93 927 86,211
土日 144 1047 150,768

 

消費者として店舗を眺めていると、「この店は週末になるといつも混んでいるな」程度にしか気がつかないかも知れませんが、経営をする側となると、平日と土日で売上の違いがどれくらいになるのかをしっかりと把握しておくべきです。

例えば、上記5業態の中で平日と土日の売上の差異が最も大きいのは、ファストフードです。
ファストフード店では平日は土日に比べて57%の売上しかないのですね。同様に客数も65%、客単価も89%と低くなっています。
次に売上の差異が大きいのが焼肉店です。客単価はほぼ変わりませんが、平日の売上と客数は土日の62%しかありません。
同様に,喫茶店の平日売り上げは土日の69%、ラーメンは71%となっています。
最も売上差異の少ない居酒屋でも平日は土日の90%しか売上がありませんので、「平日と土日の差異」は全ての業態でしっかりと考慮しておく必要があると言えます。

このように、飲食店を開業する際は、平日と土日の客数・客単価の違い、そこから出てくる日商(売上)の差異を事前にしっかりと把握しておかないと、開業後に「こんなはずじゃなかったのに・・・」という悲しい結末を迎えてしまいそうです。
「売上の平準化を狙って平日の客数・客単価を高めるためにはどのようなことができるのだろうか?」
「土日に増える客数に対してどのようにシフト(オペレーション)を組んでいくか」
など、飲食店開業前に考えるべきことは山積みです。開業前には、提供する料理のメニュー開発などに没頭するだけでなく、このような経営的な視点でものごとを捉えないといけないのですね。

また、業態だけでなく、開業する店舗がオフィス立地か郊外立地かなどによっても土日の売上差異が生まれてきますので、そこも考慮が必要です。
立地による売上の違いについては、また改めてお伝えしましょう。

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