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普通ではない集客施策を実施する

仲間を見つけることができるシステムを提供する

東京にある某飲食店では、週末どころか、平日からお客様の予約が絶えず、常にお客様でいっぱいです。もちろん郷土料理を中心としたフードメニューも、お酒も、価格も、色々と工夫をしているので絶品です。

でも、いったい何故この店にはお客様が集まってくるのでしょうか?

 

実はそのお店の集客力は「高校ノート」というものにありました。
郷土料理を扱っているお店のため、お店の女将は地方から東京に出てきたお客様と、地元の話で盛り上がります。

お客様から「同郷のお客さんがいるのなら、同じ高校出身の人もいるかもしれない。なんとかしてその方と連絡をとれないか?」という相談があり、そこで「高校ノート」という、同窓の方が書き込めるノートを提供し始めたそうです。

 

30年の時を経て、今では3,000冊以上の高校ノートがその店には置かれています。日本にある高校の数は約5,300。すでに6割近くの高校のノートが置かれているそうです。すごいですね。

お客様はそのノートを目当てに来店し、同窓会を開き、料理とお酒と、同窓の懐かしい思い出を楽しみながら帰って行かれるのですね。

 

面白いのは、その高校ノートは勝手に見ても良いのではなく、料理と同じように「注文」をしてやっと見られるという点です。しかも、書き込みをするためには、名刺を貼らないといけないというシステム。このシステムにより、いたずらを防止できると共に、もし同郷の誰かと連絡をとりたい、という場合に、名刺の情報を頼りに連絡が可能となる、ということです。

 

このお店が最初に高校ノートを作成した際には、まさかここまでの集客施策になるとは思いもしなかったでしょう。でも、他店が「20%割引クーポン」などという面白味のない販促施策しか実施できていない中、このノートの存在は、唯一無二のものとして口コミで次々と拡散していきます。

SNS全盛の今では「あの店に行くと母校のノートがあるかもしれない。知り合いが書き込んでいるかもしれない」ということで、さらに拡散力が高まっているようです。

自店ではどんなことができるのかを考えてみる

このように「他店がなかなか取り組まない、真似できないような販促施策」を考えることが、競合他店との差別化要因になっていきます。自店でも何かできないか、考えてみませんか?

 

高校ノートにヒントを得るのならば、同じ職業の方が集まるお店、というのも良いかもしれません。美容師の方、役者の方など、同じ仕事につき、同様の悩みを抱えている人たちをつなぎ合わせるお店もいいですね。

同様の視点で、ワンちゃん、ネコちゃんを飼っている人を集めるのも面白いかもしれません。もちろん店舗には「人」しか入れませんが、飼い主の方々が病院や散歩、フードや遊び場、育て方などの情報交換をしあう「オフ会」の場所として使っていただければ、知名度が上がるかもしれませんね。

 

飲食店の集客は、普通のことだけをしていてもなかなか成果につながりません。ぜひ、高校ノートのように「他店とは一味違った集客施策」を考えて実行してみましょう。

もちろん、店舗のウリができたら、店前POPなどでしっかりと告知をしてくださいね。


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