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飲食店の家賃比率は10%を目標とすべき、は本当か?

家賃比率をもっとシビアに考える

飲食店を開業する前にはあらゆる角度からシミュレーションを行うと思いますが、中でも大事なのが、「いくら売上があって、いくら支出があるか」という損益シミュレーションでしょう。

シミュレーションをした経験がないために、インターネットなどの記事を参照しながら試算をされることが多いでしょうが、ここで注目していただきたいのが

・飲食店の家賃比率は売上高対比10%以内に抑えるべき

というアドバイスです。

これは月商300万円の店舗を運営するのならば、家賃は300万円×10%の30万円未満にしましょう、ということです。

 

坪単価(一坪あたりの賃料)は地域によって大きく違いがありますが、例えば東京23区の比較的良い立地の場合、坪単価は3万円を超えることもザラです。
ということは、10坪で月商300万円以上の店を創らないといけないことになりますね。坪月商30万円になりますので、少し厳しめの条件です。

 

一方、地方都市などに行けば、坪単価5,000円の物件なども比較的見つけやすい状況でしょう。
こうなると同じ30万円の賃料でも、60坪もの広いお店を借りられることになります。

不動産仲介会社から飲食店用物件を紹介してもらう際には、単純に月額の賃料を見て「高い・低い」と判断するのではなく、「この物件で、目標としている売上を上げられるか」「その目標売上額の10%に賃料は収まっているか」という視点で判断するようにしてください。

店舗実営業時間で家賃効率を考える

仮に1ヶ月の家賃が30万円の物件があったとしましょう。
次に考えていただきたいのが、「1ヵ月間の内、何時間営業をしているのか」ということです。

 

例えば、毎日夕方17時から23時までの6時間営業、日曜日は店休日、という場合は1ヶ月で営業しているのが6時間×26日=156時間しかありません。
30万円の家賃を156時間で割ると、なんと営業している1時間ごとに1,923円も家賃がかかってしまっているのです。6時間営業の場合は、その日店を開けるために約12,000円も賃料を払っている、ということになります。

飲食店の賃料は、「店休日が毎週1日あるならその分減額しておきますね~」ということにはなりません。
つまり、せっかく高いお金を出して借りている物件ならば、しっかりと使い倒さないと損、ということなのです。

日曜日の店休日は本当に必要ですか?
あなたが週に1日は休みを取るとしても、他の方に店を開けてもらうことは出来ませんか?黙っていても家賃が発生してしまうことから考えれば、赤字にならないのであれば、積極的に店は開けておくべきなのです。

 

また、最近流行っているのが「二毛作」の飲食店です。昼はカレー屋、夜は居酒屋など、昼と夜で業態を変える営業形態ですね。
これは多くの場合、昼と夜とで運営者が違います。
もちろん、物件オーナーに「転貸」だとして問題視されないようにすべきですが、昼に店舗をオープンしていない業態の場合、その空き時間を「第二運営者」に使ってもらうことで、少しでも家賃効率を高めていこうというチャレンジです。

転貸扱いにならないように、あくまで自店が「お昼のカレー屋も始めました」として、働いてくれる人を自店の従業員として処遇すれば問題が起こらないでしょう。
少しでも不安がある方は物件オーナーに相談してみるのも良いですね。

 

飲食店経営の教科書を見ると「家賃比率は売上の10%以下に抑えましょう」程度にしか書いてありません。
でも実際は、「その家賃を支払い、実際に何時間営業していくら売上が立っているのか」という家賃効率から考えたほうが現実的ですね。

開業前のシミュレーション時には、店休日、営業時間などをしっかりと設定して、家賃比率、家賃効率を考えてみるようにしてみてください。

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