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飲食店向けの新型コロナウイルス対策支援情報
(2020年5月19日時点)

コロナウイルス

中国武漢市で2019年末ごろから発生したと想定される新型コロナウイルス感染症は、2020年に入って全世界的に拡大し、日本においても4月7日に1都6府県を対象とする「緊急事態宣言」が発令され、その後16日には対象が全国に拡大されるまでに至りました。
この記事では、2020年5月19日時点の政府発信情報や報道情報から、特に飲食店経営者が知っておきたい情報や材料をまとめています。

国内の概況“Social Distance”

2020年2月25日に政府が示した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」では、それまでの経過から閉鎖空間において近距離で多くの人と接触すること(密閉、密集、密接)が感染拡大のリスクであることが示され、イベントの自粛や臨時休校の要請、企業へのテレワーク対応への呼びかけなどが行なわれました。
しかし、その後も国外からの感染者の流入や、大都市圏における感染拡大が深刻化したことから、3月中旬以降、東京都など自治体が先行して休日や平日夜間の外出自粛の要請を開始し、4月7日に政府により関東の1都3県、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、関西の大阪府と兵庫県、九州の福岡県を対象地域に5月6日までを期間とする「緊急事態宣言」が発令され、その後4月16日には主にゴールデンウィークにおける行楽、帰省によって地方への感染拡散を防止する意図から、対象地域は全国に拡大されました。
緊急事態宣言では最低7割、極力8割、人との接触を減らすことが目標として掲げられ、各知事は生活必需品の買い物など、必要な場合以外の不要不急の外出の自粛が呼びかけるなど、ゴールデンウィーク中は各地で”STAY HOME”を促す取組みが行われました。これにより、日々の新規感染者数は減少傾向に転じたものの、累積の感染入院者による医療機関の逼迫状況が継続していることから、5月4日には緊急事態宣言は5月31日まで延長されることになりましたが、その後14日には、引き続き全国的な新規感染者の増加が低水準であることや、新規感染者の発生がほとんどなく医療リソースにも余裕がある地域もあることなどから、東京、大阪及びその周辺県と北海道以外の39県については一旦緊急事態宣言の対象外となりました。学校も多くの地域で再開または再開が見通され、対象外となった自治体では飲食店の営業自粛要請についても緩和されつつあります。

ただ、新型コロナウイルス感染の懸念は人々の心象面含めてセンシティブな状況は継続しており、緊急事態宣言継続地域であるか否かを問わず、当面は人と人との間隔を空ける”Social Distance”に気を配る必要があるといえるでしょう。
最新の感染者数や治療薬開発に関する動向は首相官邸ホームページに集約されていますので、ぜひご確認ください。

飲食店への営業自粛要請と業況

新型コロナウイルスは密閉空間における密集・密接にリスクがあるとされており、飲食店では2月頃からお客様離れが起きつつありました。さらに4月には緊急事態宣言が発令され、相当数の都道府県で飲食店のイートイン営業について、酒類の提供時間を19時まで、営業時間は20時までにするよう営業の自粛要請が行なわれたことで、飲食店は非常に厳しい状況に陥りました。
なお、各都道府県は事業者に対し法的根拠のある営業の自粛要請(要請に従わない場合も罰則はありません)を行なう一方で、営業自粛に協力した事業者への協力金も設定している場合があります。要請に従った場合、東京都や大阪府のケースでは1店舗経営の場合50万円、複数店舗経営の場合は100万円を受け取ることができます。協力金の詳細については、店舗が所在する都道府県のホームページをご確認ください。

なお、この間の飲食業の業態別の影響状況の手がかりとしては外食大手上場企業各社が公開している月次レポートが参考になります。2月時点では外国人観光客の減少などから居酒屋業態において客数の面で特に先行して顕在した悪影響が、3月以降、ファミリーレストラン、ラーメンチェーン、回転すし等の業態に波及していることが読み取れます。他方、ファーストフード業態ではテイクアウト販売が業績の下支えになっていると考えられます。緊急事態宣言の緩和を受けて、業態大手の動向を押さえておくことは手がかりになるでしょう。
外食売上高の月次推移などの詳細については、外食大手企業ホームページのIR情報や内閣府「月例経済報告 主要経済指標」ページなどで確認することができます。

給付金・店舗家賃負担の軽減に関する情報

このような厳しい外部環境の下、政府は給付金施策の実施に踏み切りました。給付金は返済する必要はありません。「特別定額給付金」と「持続化給付金」の給付がすでに開始されており、加えて「特別家賃支援給付金」が追加で検討されているようです。現在の情報としては、概ね前年同月比で売上が半減している月があれば、すべての給付金を受けることができると考えられます。

制度名称 対象者 支給額 手続の概要 公式サイト
特別定額給付金 全国民 1人あたり10万円
(3人家族の場合30万円)
  • 郵送の場合:お住まいの地区町村から送付される申請書により申し込み
  • ネットの場合・・・マイナンバーカードを所有している場合、マイナポータルで手続可能
HP
持続化給付金 中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者等、その他各種法人等で、新型コロナウイルス感染症の影響により、今年1月から12月までのいずれかの月に、売上が前年同月比で50%以上減少している者

給付額=(前年の総売上(事業収入))-(前年同月比-50%月の売上×12か月)

給付上限額は、
中小法人:200万円、個人事業者等:100万円

以下の書面をスマホなどで撮影の上、Web上での「電子申請」にて申請

  • 確定申告書類
  • 2020年分の対象とする月の売上台帳等
  • 通帳の写し
HP
特別家賃支援給付金(検討中) 持続化給付金の単月50%減の基準を前提に、3ヶ月で30%減など基準の拡大を検討中 給付率 家賃の2/3を半年間

給付上限
中小法人:50万円/月
個人事業主等:25万円/月

検討中 現在未開設

助成金に関する情報

現在政府や各自治体では、密閉、密集、密接の防止を促進する観点と飲食店の経営を下支えする観点から、飲食店のテイクアウト販売を促す助成金が準備されつつあります。以下は2020年4月時点で発表されている(検討中含む)主な助成金情報です。
助成金は、用途は宅配やテイクアウト販売のための支出などに限定されますが、返済する必要はありません。

実施主体 制度名称 制度概要 助成(予定)額
中小企業基盤整備機構 小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型> 新型コロナウイルスが事業環境に与える影響を乗り越えるために、具体的な対策(サプライチェーンの毀損への対応、非対面型ビジネスモデルへの転換、テレワーク環境の整備)に取り組む小規模事業者等(注1、注2、注3、注4)が、地域の商工会の助言等を受けて経営計画を作成し、その計画に沿って地道な販路開拓等に取り組む費用の2/3を補助 補助上限額100万円を限度に補助対象経費の3分の2
東京都 業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業 域内の中小飲食店がテイクアウトやデリバリーサービスを新たに始める際の初期費用を支援 1事業者あたり最大100万円を限度に助成対象経費の5分の4
鹿児島県 デリバリー・テイクアウト参入支援事業 域内の飲食店等が新たにデリバリーやテイクアウトに取り組むための初期費用を補助 10万円を限度に対象経費の2分の1
宮崎県 「ジモ・ミヤ・ラブ」フードデリバリー事業支援補助金 県内に所在する飲食店等が、単独又は複数店舗が共同して、フードデリバリー事業(注文者の注文に応じて調理した食料品を注文者の自宅等、指定された場所へ届けること。以下「デリバリー事業」という。)に取り組む際の初期費用の一部について補助 補助上限額30万円を限度に補助対象経費の3分の2
ひろしま産業振興機構 テイクアウト・デリバリー参入促進事業助成金 新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴う県民への活動自粛要請等を踏まえ、売上の減少に苦しむ域内の事業者、とりわけ影響の大きい飲食業・宿泊業が行う「テイクアウト」や「デリバリー」など、新たな取組への新規参入を支援 助成30万円(助成率10/10)
公益財団法人21あおもり産業総合支援センター ビジネスサポート販路開拓補助金(新型コロナウイルス感染症対策特別枠) 青森県内に本社又は事業所を有している中小企業者(個人事業主を含む)で新型コロナウイルス感染症の影響を被っており、業績が悪化している事業者 補助上限額20万円を限度に補助対象経費の3分の2
福井県商工会連合会 小規模事業者テイクアウト・デリバリー参入促進事業 新型コロナウイルス感染症により影響を受けている域内の飲食業または宿泊業を営む小規模事業者がテイクアウトまたはデリバリー事業に新たに参入する取組みに対して支援 1件当たり10万円を限度に助成対象経費の2分の1

助成金施策は市区町村単位でも独自の施策が実施され、その件数も日々増加しています。独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しているJ-Net21ホームページで新型コロナウイルスに関する地域の補助金・助成金・融資の情報が毎週更新され公開されていますのでぜひ確認なさってください。

なお、国税庁が「期限付酒類小売業免許」の付与を開始しています。この免許を受けることで、通常の酒類小売業免許を有さない飲食店でも免許付与の日から6ヶ月間に限り、酒類のテイクアウト販売が可能になります。

詳細については、国税庁「在庫酒類の持ち帰り用販売等をしたい料飲店等の方へ(期限付酒類小売業免許の付与について)」をご確認ください。

特別貸付等に関する情報

個人事業主の小規模のお店については要件なしで「特別利子補給制度」により実質無利子となる(法人のお店でも従業員5名以下のお店の場合では売上高が15%減少している場合、それ以上のお店でも売上高が20%減少している場合には適用)、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」も実施されています。飲食店の場合は「生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付」枠での取扱になる可能性がありますが条件はほぼ同じです。

「新型コロナウイルス感染症特別貸付(生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付)」の窓口は日本政策金融公庫(沖縄に所在する事業者は沖縄振興開発金融公庫)となっていますが、相談が集中したことから政府は民間金融機関に協力の要請を順次拡大しています。
現在、政府と民間団体の共同出資である商工中金でも特別利子補給制度が適用される「危機対応融資」が行なわれています。都市銀行・地方銀行・信用金庫など民間の金融機関でもセーフティネット5号保証を起点とした緊急融資の相談が可能です。これらの融資を入口に、さらに売上の減少が深刻な場合は、必要に応じて衛生環境激変対策特別貸付や危機関連保証など手厚い受け皿が整えられています。

詳細情報・最新情報については首相官邸ホームページや経済産業省特設ページなどでご確認ください。

税金・公共料金等の支払い猶予に関する情報

新型コロナウイルス感染症の影響により収入が大幅に減少している方に向けて、納税の猶予の特例(特例猶予)が創設されました。2020年2月1日から2021年1月31日に納期限が到来する所得税・法人税・消費税等について、2020年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、事業等の収入が前年同期と比較して、おおむね20%以上減少している場合は、所轄の税務署に申請すれば、納期限から1年間、納税の猶予(特例猶予)が認められます。
あわせて、個人住民税、地方法人二税・固定資産税など地方税についても同じ基準を満たしていれば、所在の自治体に申請することで1年間、納税の猶予(特例猶予)が認められます。また、厚生年金保険料の事業主負担分の納付についても、管轄の年金事務所に申請することで1年間猶予されます。それぞれ、特例の適用を受ければ、担保の提供や延滞金の支払いも必要ありません。

また、政府から電力・ガス・通信事業者に向けて、新型コロナウイルス感染症の影響により困難な事情がある方に対しては、その置かれた状況に配慮し、料金の未払いによる供給停止の猶予など、柔軟な対応を行うよう要請されています。上下水道料金についても各所管の自治体にて猶予の取扱が行われています。
各公共料金の支払猶予の条件など、詳細情報・最新情報についてはご契約の事業者に確認なさってください。

従業員の雇用維持のための情報

雇用保険適用事業所の事業主である場合には、「雇用助成金」が利用可能かどうかご確認ください。
雇用助成金とは景気の後退等、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主が、労働者に対して一時的に休業、教育訓練又は出向を行い、労働者の雇用を維持した場合に、休業手当、賃金等の一部を助成する制度です。通常は、6ヶ月以上雇用した正規労働者の雇用維持について助成対象となりますが、新型コロナウイルス対策の特例として、新規学卒採用者など6ヶ月未満の労働者や、雇用保険被保険者でないパート・アルバイトを休業させる場合も助成金の対象となります。助成率も引き上げられています。

今回の新型コロナウイルスに関連して事業活動の縮小に当てはまるかどうかの主な基準は、以下の通りとなっています。

  • 申請した月の前月1か月間の生産量、売上高などの生産指標が前年同期と比べて5%以上減少している場合。
  • 事業所設置後1年未満の事業主も特例として利用可能。提出があった月の前月と令和元年12月を比較して、売上高などが5%以上減少している場合。

以上ご紹介した「雇用助成金」の相談窓口は、お店の地域を所管する労働局・ハローワークなどになります。制度の最新情報、問合せ窓口の詳細については以下のページをご確認ください。

当面の営業工夫などの参考情報

3月初旬の時期にはコロナを文字って「ドリンク飲み放題567円」を行っている飲食店が報道などで話題になりましたが、その後、繁華街のバー・スナックなどにおける密集に起因すると想定される感染者の増加があったこともあり、インパクトの強すぎる集客施策は地域の世情が受け入れるかという観点から慎重な検討が必要と考えられます。

したがって十分な感染対策を講じたうえで、食事を主体とした提供にどのように取り組むかという点がまずはポイントになるでしょう。スーパー等他業種の工夫も参考としたいところです。具体的には、以下のような施策が考えられます。

  • 客席の配置変更・ビニールシートなどの設置
  • 従業員の検温など体調管理徹底
  • 従業員のマスク及び必要に応じてビニール手袋等の着用による接客
  • アルコール消毒剤などを店頭に設置し、お客様入店時にご協力いただく
  • 金銭授受についてトレーを介したやり取りとする
  • お店の衛生管理状況に関する説明POPの張り出し

そのうえで国が「期限付酒類小売業免許」を開始したことを踏まえると、可能であれば宅配やテイクアウト販売を手がけるという点が検討事項になるでしょう。当サイトHANJO TOWNでは、収録している400本を超える飲食店経営ノウハウコラムからテイクアウト販売に関するノウハウを抽出しご紹介した特別コラムを公開しておりますので、よろしければ参考になさってください。

今後に向けた施策例とまとめ

新型コロナウイルス感染拡大は深刻で、その終息時期は見通せません。まずは公的な情報にアンテナを張り、支援施策で使えるものはフル活用しつつ、衛生管理に万全を期すということが当面の基本的な取組みになるでしょう。可能であれば、宅配やテイクアウト販売も積極的に検討したいところです。
そして、終息時には大きな需要の反動増も期待されます。今回の場合、例えば春に歓送迎会や卒業入学のお祝いなどを開けなかったお客様が、終息時にあらためてそういった会を検討されるかもしれません。
また、新型コロナウイルスにより、テレワークなどが一挙に進むことが想定されます。例えば常連さんが終息後もテレワークをされるようになると、今までのようにはお店にいらっしゃらなくなってしまうかもしれません。
このように、いつか訪れる終息時には、多くのお客様や新しいお客様にお店をあらためて認知する必要があります。
その際、お客様はメニューについてはもちろん、お店の衛生管理について今まで以上に気にされる可能性があります。そういった点を念頭に、もし手が回るようでしたら、いまのうちからお店のホームページやSNS施策を施されておくといいかもしれません。ホームページやSNSは、公開してもすぐにはGoogle検索などに反映しないため、早めに準備しておくとよいでしょう。

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