- 売上アップ
飲食店の売上アップ~客数増のポイント
売上アップのためには、まずはお客様の数を増やすことが重要
飲食店の売上の公式は「売上=客数(席数×回転数)×客単価」です。
【参考】売上の公式解説
売上を上げるために、何か特別なアイデアを思いつく必要はなく、お客様の数を増やすか、客単価を上げるかしかありません。
ここでは、お客様の数をいかに増やすか、ということを考えてみましょう。
坪月商という考え方
飲食店で繁盛しているかどうかを見極める視点に「坪月商(1坪あたりの月商)」という考え方があります。
例えばある居酒屋で、40坪で1,200万円/月を売り上げている場合、坪月商は30万円ということになり、かなりの繁盛店と言えます。
あなたの経営する飲食店の坪月商はいくらですか?よろしければ今計算してみてください。
坪月商が20万円程度までならば一般店、30万円を超えるとかなりの繁盛店と言えますが、中には坪月商50万円、100万円、200万円というようなモンスター級のお店も存在します。
繁盛店はどのようにしてお客様を呼び込んでいるのか?
例えば、あるオリエンタルビストロのお店の坪月商は70万円を超えており、18坪で1,280万円も売り上げています。
これだけ売り上げるためには、数多くのお客様を店舗に呼び込まなければなりません。いったいどんな接客や工夫をしているのでしょうか?
このお店は夕方17時から翌朝7時まで営業をしていますが、時間帯ごとに「ターゲット」を明確に分けて営業をしています。
①17時~23時 ②23時~26時 ③26時~朝5時 ④朝5時~7時の4つの時間帯ごとに、それぞれのターゲットを明確にして
①遠方からも口コミなどで集まってくるお客様・・・
インパクトのある名物料理を提供し、SNSなどでの拡散を狙う
②店舗周辺に住んでいるお客様・・・
一杯飲んできて、帰る途中の方などが多いため、お酒に合うおつまみ類を中心に提供
③繁華街や夜の店で仕事を終えたお客様・・・
仕事で飲みつかれた方向けに家庭料理を提供
④夜勤明けのお客様・・・
他店のモーニングセットでは物足りない方向けに、ガッツリ食べられるご飯や麺類を提供
という違いを打ち出すことで、大成功しているのです。 長い時間お店を営業していればお客様が来るだろう、ではなく、その地域、その時間帯に合った料理を提供することで、しっかりとお客様を呼び込んでいるんですね。
坪月商80万円のお店は「男性向けイタリアン」。13坪32席で1,050万円を売っています。 女性が多いイタリアンレストランには入りづらいという男性向けに、メニューは日本語表記、スパークリングワインはジョッキで提供、料理はボリューミーにすることで、お兄さんだけでなく、オジサマまで男性客が続々と来店されています。
ローストビーフ丼を提供して坪月商120万円をたたき出しているお店は、わずか14坪程度のお店で、月商1,680万円も売っています。
1日の回転数は20回。とにかく回転数を上げるために、料理の提供スピードを速める工夫をされています。
女子受けが良いように盛り付けを工夫しているため、Facebook、TwitterなどのSNSでの拡散率も非常に高く、更なる口コミにつながっています。
たった14坪のお店に来店されるお客様の数は1日に500名以上です。
立ち食い焼肉の有名店は、4坪で売上1,470万円、坪月商367万円をたたき出しています。
滞在時間が長くなりがちで回転数が悪いのが焼肉店のデメリットですが、立ち食いにして、さらに肉を1枚からでも注文できるようにすることで、お客様はサッと食べてサッと帰って行かれます。
こちらも驚きの毎日20回転!客単価もしっかりと2,800円をキープしています。
いわゆる「販促」をしてお客様を集めていない
これらのモンスター級飲食店はテレビで特集されたこともあるので、ご存知の方も多いかもしれません。
ただ、共通しているポイントは「資金力のあるところが販促費をバンバンかけて集客をしているわけではない」という点です。どの店も、しっかりと自店のウリ、他店との差異化・差別化ポイントを しっかりと考え抜き、それをお客様にお客様に口コミで広めてもらうことで、広告費を使わずに集客をしているのです。
残念ながら、お客様にとっては、あなたの飲食店は「星の数ほど多くあるお店の一つ」でしかありません。
今日はどこかで外食をしよう、とお客様が考えられた時に、「あ、あの店に行こう!」と思い出してもらえるような「ウリ」や「ポイント」は設定されていますでしょうか?
自店のウリを決め、お客様に様々なアプローチ方法で告知をし、その結果を数値で定量的に把握し、改善を続けること。地道な活動ですが、繁盛する飲食店をつくるためには、
絶対に欠かせないことです。
坪月商30万円、50万円を目指して、しっかりと集客プランを考えてみましょう。