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飲食店は「人時売上高」を重点指標の1つとして設定すべき

何人いればいくらの売上があがるのか?

飲食店経営をされていれば、重点的に管理されている指標があるかと思います。もちろん売上高、客数、客単価の3大指標は管理されていらっしゃることでしょう。
では、「人時売上高(にんじうりあげだか)」という指標は管理されていますでしょうか?

人時売上高とは、簡単に言うと「その売上を獲得するために、何時間の労働を費やしたのか」ということです。
言い換えると、「従業員が1時間働くと、いくらの売上を上げることができるのか」ということになりますね。
この人時売上高を管理することにより、店舗の収益性が図れると言えます。

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人時売上高の計算式

では、飲食店において人時売上高を管理指標として設定する場合は、どのくらいの数値を目指したら良いでしょうか?
個人経営の飲食店では、多くの店の人時売上高は3,000円程度、比較的高い店でも4,000円程度のところが多いと思われます。自店の実績を計算してみた上で、目標設定はまずは5,000円を超えるように設定してみることをお勧めいたします。

公式としては、
人時売上高= 店舗の月間売上高 ÷ 店舗の月間総労働時間

となります。この総労働時間には、パート・アルバイト(PA)や店長まで、全ての労働者を含んで計算します。
もちろん上記「月間」を「当日」と替えれば、その日の人時売上高を計算することができます。
例えば月商500万円の店舗で月間総労働時間が1,000時間の場合は、人時売上高は5,000円となります。

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シフトを組む際に参照できる

この考え方を使えば、シフトを組む際にも「今日は何人従業員をシフトインさせられるか」が分かりやすくなります。
例えばある日に20万円の売上を上げたいと考えた場合、人時売上高目標を5,000円に設定していたとしたら、

20万円(目標売上高)÷5,000円(目標人時売上高)=40時間(総労働時間)

という計算になります。つまり、20万円の売上を達成するために、40時間以内の総労働時間に抑えることができれば、5,000円の人時売上高を達成できる、ということになります。
逆に、1日の目標売上高20万円を達成できても、闇雲に多くのPAをシフトインさせて80時間もかけていたとしたら、人時売上高は2,500に下がってしまいます。
このお店の粗利率が70%だとすると、2,500円×70%=1,750円となり、スタッフが1人が1時間働いても1,750円の粗利しか稼げないため、その他経費を考えると赤字になってしまいますね。

飲食店のシフトを組む場合は、「明日は給料日後で忙しそうだから、なんとなくシフトインさせる人数を増やしておこう」という曖昧な考え方は捨てて、「明日は売上目標が〇〇万円と高いけど、その分通常日よりも〇時間多くスタッフに入ってもらえるな。ではAさんとBさんにもシフトインしてもらおう」
などと、人時売上高の視点から見て、定量的に予定を立てるようにしましょう。

飲食店において利益を出すためには、単純に売上高を伸ばしていこうとするだけでなく、その売上高を創りだすために何時間の総労働時間を費やしたか、という視点をしっかりと持って管理することが大切です。
もちろん、個々のスタッフが1時間ごとにどれだけのサービスやアウトプットを提供できるか、という視点も大切です。

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