1. HOME
  2. 飲食店経営ノウハウコラム
  3. 売上を伸ばす店長は天気と気温に敏感
  • 売上アップ

売上を伸ばす店長は天気と気温に敏感

天気と気温で飲食店の売れ行きは全く変わる

「あー、毎年ニッパチは売上が低いけど、今年も厳しいな~。まあ、どこもそんな感じみたいだから仕方がないか」と、店舗の売上の低さを憂う際に、自分の努力不足を棚に上げて市場環境の悪さなどを理由にしようと逃げてしまう方が多くいらっしゃいます。

でも、売上を伸ばしている飲食店の店長は、とことんその日の天気と気温をチェックしています。それも、朝起きた時に「当日の天気と気温を1回チェックする」のではなく、しっかりと1時間ごとに必ず確認をするのです。

何故でしょうか?それは、「天気が悪い時は売上が落ちやすい」ことと、「天気が悪い時は売上を伸ばしやすい」からです。
雨や雪が降ってくれば、当然お客様の足は重くなります。何も対策をしなければ、飲食店の売上はガクッと下がってしまうでしょう。これが、「天気が悪い時は売上が落ちやすい」ということです。

でも、逆に、「雨が降っている日はあの店に行くと、〇〇をサービスしてくれる」ということがお客様の頭の中に染み込んでいたらどうなるでしょうか?
「雨だしな~。外食するとお金かかるしな~。でもお腹減ってるしな~」というお客様に「あ、今日は雨が降っているから、あのラーメン屋に行ったらトッピングを1品無料サービスしてくれるな。行っとこう!」と思い出してもらえれば、雨の日だからこそ売上を伸ばすことができるのです。

店長は、「雨の日はあの店に行こう」と思い出してもらえそうなお客様にメールをお送りしたり、店前にノボリを出したりして、アピールすることをお勧めします。ラーメン屋の場合は今日はドシャ降りだから、トッピング3点セット無料!などと大盤振る舞いしても良いですね。

せっかく仕込んだスープと食材を廃棄するくらいならば、お客様に安く提供することで、来店を促すほうがよっぽど良いと言えます。
さらに、店外で大雨が降っている中来店してくださったお客様は、少し小雨になるまで店でゆっくりしていこう、という考えられる方が多いため、「今日はビールも割引ですよ」とお勧めすると、案外頼んでくださるものです。

もちろん、雨の中せっかく来店してくださったお客様に、おしぼりとは別に白いタオルを差し出したり、傘を持っていない方にビニール傘をプレゼントする、などの配慮もするようにしてください。

おでんが一番売れるのは9月から10月

少し話は変わりますが、コンビニのおでんが一番売れるのはいつだと思いますか?
1月や2月の「真冬」が売れそうに感じますが、実はおでんが一番売れるのは、「体感気温が急に下がる9月から10月にかけての秋口」だそうです。
30度が続いていた後に急に25度になると体感気温が下がり、人はおでんのような温かいものを求めるのですね。

もう少し難しい言い方をすると、この「気温によって売上が変わる」というのは「WMD=ウェザーマーチャンダイジング」という考え方で研究されています。
WMDでは、「気温が上がるほど売れる商品=昇温商品」と「気温が下がるほど売れる商品=降温商品」に分けて統計を取っていきます。

昇温商品の代表格にはカレーやアイス、ビールなどがあります。
降温商品の代表格には日本酒、肉まん、おでん、面白いところでは天丼もあるそうです。

WMDの統計では「気温が15度以下になると鍋物が売れ、22度以上になるとビールが売れ始め、27度以上でアイスが売れる。でも30度以上になるとアイスは売れなくなり、かき氷が売上を伸ばす」のだそうです。

売上を伸ばせない飲食店店長は「よーし、今日はめちゃくちゃ暑いからお客様に冷たいもんを勧めまくってな!」と曖昧に指示をかけますが、デキる店長は「今日はこの時間でもまだ外気温が30度以上あるから、食後のデザートはかき氷をお勧めしてください。
お勧めはデザートは後でアイスに変更してもらいますが、その際はまた指示をかけます」とデータを基に現場に指示を出します。

また、ダメな店長は「外が暑いから冷房を16度に設定して、店をキンキンに冷やしていこう。これこそがおもてなしだ」などと行動してしまいますが、これは全くの逆効果です。
せっかく外が暑い中汗を垂らして来店してくださったお客様でも、1杯飲み終わる前には身体が冷えてしまい、ワンモアビールを注文してくれなくなってしまいますからね。

「雨が降ったらお客様が来ないのは当然。」「今日は暑すぎるからお客様も外出したくないよね~」などと言い訳をしているのではなく、「昨年の今日はほぼ同気温・同天気で辛味噌もつ鍋2人前が一番売れたようだから、今日もこれをお勧めにしてみよう。でも今日は20時頃から一気に冷えて気温が5度を切るみたいだから、熱燗トクトクキャンペーンも開催するか」と対策をしていくことこそが重要です。

売上を伸ばしている飲食店は、しっかりと自店のデータを管理・分析し、売上アップのために行動をし続けているのですね。

経理はスマホでスマートに終わらせて、儲けることに専念しましょう

PAGETOP