1. HOME
  2. 飲食店経営ノウハウコラム
  3. 来店頻度アップのポイント
  • 売上アップ

来店頻度アップのポイント

初回来店客が再来店していただける確率とは?

突然ですが、質問です。あなたがこの1週間で行った飲食店を思い出してください。何店思い浮かびましたか? 思いのほか、頭に浮かんでこないのではないかと思います。飲食店経営に携わる方でもこうなのですから、一般の方は、とてもじゃありませんが多くのお店を覚えていられません。

実は、飲食店において、初回来店客が再来店してくれる率は高くても40%と言われています。 10人新規客が来ても、リピート来店してくれるのはたったの4人ということですね。でも、2回来店してくだされば、そのお客様が3回目に来店してくれる率は80%に上がります。

では、なぜ10名中6名の方は、あなたの飲食店に再来店してくれないのでしょうか?とある会社が実施したアンケート調査では、驚愕の結果が出てきています。その理由のトップとは・・・「なんとなく」だそうです。 ズッコケてしまうような答えですが、これが現実です。

再来店してくださらないお客様は、あなたのお店に対して明確な不満があるわけではなく、「なんとなく忘れていた。なんとなく頭に思い浮かばなかった」から来られないのです。 逆に言えば、飲食店に初回来店された方に「この店にもう一度来たいな」と思わせること、そして「今日は○○が食べたいな」と思った時にあなたのお店を頭に思い浮かべてもらうことができれば、 繁盛店を創ることができるのです。

またお題を出させていただきます。

おいしい焼肉屋を3店思い浮かべ、なぜそのお店が良いのかを教えてください。

恐らく焼肉屋を思い浮かべる際に、そのお店で一番おいしいお肉がお皿に盛られているシーンやメニュー名が頭に浮かんだのではないでしょうか?「この焼肉屋は、あえてA3の熟成肉を食べさせてくれるから」「塩麹につけこんだハラミが抜群においしいから」など、なぜそのお店が良いのかという明確な理由も、すっと口から出てくると思います。 飽食の今の時代、「そこそこの値段でそこそこの料理を出す飲食店」は淘汰され、潰れてしまいます。ご自分が経営する飲食店の「ウリ」は何なのかを再度見直し、そのウリをお客様にしっかりと訴求するようにしましょう。

新規客を見極めるためには?

特に新規来店のお客様には、そのウリを伝え、再来店を促したいですね。でも、どのお客様が新規なのかが見分けられない、という声もよくお聞きします。どうしたら良いでしょうか。

例えば、今では珍しくなくなりましたが、とんかつ屋で、料理を待っているお客様にゴマをすってもらうというシーンがあります。すり鉢を持ってきた際に「こちらの使い方はご存知でしょうか?」と聞かれたことがありますよね?

実はこれは、某とんかつチェーンが、「初回来店客を見極めるために始めたオペレーション」なのです。2回目以降のご来店の場合、「あ、知っています」となりますが、初めてのお客様は「分かりません」と答えられます。

この「分からないと答えられた初回来店客」には特に手厚くフォローをする(キャベツや味噌汁のお替りなどを聞いていく)ことで、お店の好感度を上げ、記憶に残し、再来店につなげていこうという狙いです。

今では多くのとんかつチェーンがこのゴマすりシステムを導入しているため、純粋に自店への新規来店かどうかを見極めづらくなってしまいましたが、それだけ初回来店客を見極めるということは大切だ、と大手チェーンが認識しているということになりますね。


また、とあるラーメン屋では、常連さん向けにカードを手渡し、次回来店時にそのカードを見せると、トッピングを1品プレゼント、としています。オーダー時にそのカードを見せられた方は2回目以降のご来店。見せられない方には「ご来店は初めてですか?」とお聞きしながら、ラーメンのこだわりを説明しながらオーダーをお聞きする、ということを徹底することで、お客様に自店のことを印象づけようとしています。


あなたの経営する飲食店では、「初回来店客を見極める方法」と「その方に訴求する内容」を考えていらっしゃいますでしょうか?

来店頻度を高めるためには

先ほど触れたとおり、飲食店に2回来店してくださったお客様は3回目も来てくださる期待値が高くなります。3回来られたら、すでにお客様の頭の中にはあなたのお店が強く印象づいていることでしょう。 でも、ここでポイントとなるのは「次にいつ来ていただけるか」ということです。 ここでも、「ただ待っているだけ」ではお客様に忘れ去られ、競合店にそのお客様を奪われてしまうため、しっかりと戦術を練る必要があります。

たとえば、ポイントカードも、通常のような来店回数ごとにスタンプを押していくというスタイルではなく、

  • ・毎回来店日を記入して、先回来店日から10日以内にご来店いただくと2つスタンプを押印する
  • ・1ヶ月に4回以上お越しいただいたら、さらに特典をプレゼントする

などとすると、お客様の来店頻度を高めることができます。


ちなみに、2回目のリピート率抜群のお店が使っているポイントカードの秘密をご紹介すると・・・

  • ・スタンプを押せる箇所は3つのみ
  • ・一番左の箇所には、「ご来店ありがとうございます!」とすでに印刷済み
  • ・初回来店時に真ん中の箇所に日付を書きスタンプを押印
  • ・次回ご来店で「スタンプが3つ貯まると、○○の特典をプレゼントします!」
  • ・さらに1ヶ月以内に再来店してくださった場合は○○の特典もお付けします!

としています。いかがでしょうか?このカードを使うことで、お客様は初回来店しただけなのに、「あと1回来れば○○の特典をもらえるのならば、ポイントカードは捨てずに取っておこう」となり、2回目(さらには1ヶ月以内に)再来店してくださる率が高まるのです。

お客様の来店頻度を高めるための施策としては、メールやDMをお送りする、期間限定のクーポンをお渡しするなど、様々なことが考えられます。 ただ、初回来店客を見極め、なんとしても2回目にご来店いただき、頻度高くお店に来店してくださる常連客になっていただくためには、競合他店がやっているようなありきたりな販促をしているだけでは通用しない世の中になっているのです。

ぜひ、お客様に自店のウリをしっかりと訴求し、日々の売上額だけでなく、来店客数やリピート客数なども定量的に把握・分析しながら、お客様を呼び続けられる飲食店創りをしていきましょう。

経理はスマホでスマートに終わらせて、儲けることに専念しましょう

PAGETOP