- 売上アップ
飲食店はリピーター確保を意識する
常連のお客様も最初は一見さんです。
飲食店経営で頼りになるのは何と言ってもリピーターのお客様です。何度も来てくれるお客様は、間違いなくそのお店のファンであり、お店に売上をもたらしてくれる方ですので、リピーターをしっかり確保することに注力することが、飲食店繁盛のコツになります。
実は、リピーターになってくれるかどうかを握る鍵は、2回目の来店にあるとのデータがあります。そのデータによれば初めて来たお客様が再来店する確率はわずか40%ですが、2回目に来店したお客様が3回目に来店する確率は80%とグンと伸びていることがわかります。就職試験ではありませんがお客様は、自分のお気に入りの飲食店を決めるのに2回面接を実施していることが分かります。そしてその採点基準は1回目の来店ではやや辛口。逆に2回目は、10人中8人が合格点を出すのですから甘くなるようです。
この「再来店はたったの40%」という数字を見れば飲食店集客の秘策が見えてきます。すなわち、お客様を2回目に来店させることができればリピート客の増加につながり、飲食店経営が楽になる、ということです。
「おいしい料理を作る能力」と「繁盛店を作る能力」は違います
「うちのお店は、これだけの食材を使っておいしい料理を安く提供しているのだから、お客様は必ず理解してくださり、リピートにつながるだろう」
このように店主が期待したくなるのは当然ですが、この時代「おいしい料理を安く提供している飲食店」は雨後の竹の子のようにオープンしていますので、それだけでは差別化にはつながりません。
お客様にリピーターとして再来店していただきたければ、しっかりと再来店してもらえるようにフォローすることが大切なのです。まず割引券配布などのサービスを使って初めて来店された方のメールアドレスをお聞きするようにしましょう。そして客数が少ない時、もう少し売上が欲しい時などにさっとメールを送信して来店を促すのです。
雨が激しい日は「雨の日販促」・・・「こんな雨の中ですが、本日ご来店いただけたら生ビールを1杯無料サービスしちゃいます!」給料日前でお客様が少ない日には「セット割引」・・・「普段は合計○○円の2商品をセットでちょうど1000円!25日の給料日まで限定」などのクーポンをメールで配信すると効果的です。もちろんこのような販促メールに反応してわざわざリピーターになってくれたお客様には割引チケットなどをお渡しして3度目の来店につなげます。このような細かいフォロー策をしっかりと実行していくことが、飲食店繁盛のコツなのです。
お客様からメールアドレスを聞き出す手段としては、通常のアンケート形式ではなく「投票形式」にすると効果的です。
アンケート形式で「今日注文したメニューで気にいったものや今後店で取り扱ってほしいメニューや食材などを記入」してもらうのではなく、投票形式にして気に入ったメニューなどを「投票」してもらい、そのメニューに投票した方から抽選で無料券をプレゼントする、という見せ方にするのです。
アンケートにご協力ください、ではなく、その無料チケットが欲しかったらメールアドレスを書いて投票してください、という見せ方をすることで、お客様もあまりためらうことなくメールアドレスを書き込んでくださるようになります。もちろんこの投票は、手動ではなくWEBを使って行えると、メールアドレスの記入ミスなどがなくなって良いですね。
無事投票をしてもらった後は、そのデータを活用して「本日は田中さんの好きな新鮮な刺身がたくさん入荷しました!」というメールを送信します。お客様にとっては、そもそも自分が好きなメニューが書かれていますので、お店に来たくなる気持ちは一気に上昇します。リピート客を増やすメール作戦。そこで基本になってくるのもやはり顧客管理なのです。
もし、メールアドレスを書いてもらう「投票」がうまくいかない場合は、Facebookのチェックイン機能を使って、「この場でお店にチェックインしてくれたお客様にはデザートかドリンク無料プレゼント」などとすることで、お店側からプッシュ営業をすることが可能となります。
今の時代、若い方は、ほぼ100%スマホか携帯を持っています。初回来店のお客様にリピーターになってもらう施策として、まずはお客様のメールアドレスを教えてもらうことから始めてみてくださいね。