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焼肉店の客単価アップは網交換がポイント
焼肉店の従業員の仕事とは
焼肉店を経営している方は、通常の飲食店経営に比べ食材高騰の余波を受けやすく、FL比率ダウンに苦労をされていることと思います。
一方、「お客様が自分で調理をしてくれる(肉を焼いてくれる)」という業態は、他の飲食店経営者からしてみると、Laborコスト(レイバーコスト:人件費)を抑えられるという点で、非常に羨ましく見えるものです。
特に厨房(調理)の人件費をかなり低く抑えることができますからね。
でも、「従業員の仕事はお肉をお客様の席に運び、空いたお皿を下げてくるだけ」と捉えている焼肉店があるとすれば、それは大間違いです。
従業員の仕事は、お客様に食事を楽しんでいただき、お帰りになる際に「この焼肉店で食べて良かった」と満足していただくために様々なお役立ちをすることなのです。
では、その焼肉店従業員によるお役立ちのアクションが、経営にどれだけプラスの影響を及ぼし得るかを見てみましょう。
ある焼肉店Aで実際にあった事例です。このお店は30坪40席で、月間の売上が600万円、客単価は3,800円でした。
経営改革をする前の従業員は、「お肉とお皿を運ぶだけ」でしたが、研修会に参加し意識が変わったことにより、「売上アップのためにもう1品お勧め」を強化していこうと、様々な工夫を始めました。
お肉の産地や部位ごとの特徴を覚えてお勧めできるようにしたり、お酒のお代わりを勧めたり・・・ととにかくお客様から聞かれた質問に的確に答えたり、楽しく食事をしていただくことで売上を伸ばせないか、と行動してみたのです。
結果、お客様の満足度は上がったように感じましたが、従業員の努力の割には、あまり売上高アップには貢献できませんでした。
焼肉店では誰もがもう1皿頼もうかを迷っている
そこで、ホールスタッフ全員で売上アップのための会議をしてみたところ、あるアルバイト高校生から良いアイディアが出ました。
「僕、この前自腹で焼肉店に行ったんですけど、金ないからもう1皿食べたいな、どうしようかな、と迷いながら肉食ってたんですよ。でも、笑顔のカワイイ従業員さんが『網、替えておきますね』って笑顔で言ってくれて、ササッと網交換してくれたんですね。なんか嬉しかったのと、せっかく網を交換してもらったんだから、もう1皿食べちゃおうかなって、結局2皿追加注文しちゃいました。このネタって使えないですか?」
実は、焼肉店で売上高と客単価を無理なくアップさせるための秘訣は、この「こまめに網の交換を申し出る」ことにあります。
ただし、汚れてもいない網を交換してしまうとお肉をおいしく焼けなくなってしまいますので、
・4人前程度お肉を焼かれた段階で網の汚れ度合いをチェックする
・特に味噌だれなど、焦げやすいものを焼いた後は網が汚れやすいので交換を申し出る
・タレものを召し上がった後に再度塩ものを注文された場合には、必ず網交換をさせていただく
などのルールを決めておき、すかさずお客様に対して網交換のお声掛けをするようにしてください。
もちろん、
・熱くなった網を交換する際には火傷に細心の注意を払う
・現在網の上に乗っているお肉の移動をお客様にお手伝いいただく場合は、意識をして丁寧にお願いをする
・交換したばかりの網は熱せられておらず、すぐに肉を乗せるとくっついてしまうので、少し時間が経ってから焼いてください、とお伝えする
という点などにも気をつけましょう。
この網交換をすることにより、「もう1皿食べようかな」と迷っているお客様の背中を押すことになります。
先ほどご紹介した客単価が3,800円だった焼肉店Aは、この網交換お勧めにより客単価が200円上がり、結果として毎月の営業利益も20万円増やすことができました。
もちろん、利益が伸びた分、頑張ってくれている従業員の時給もアップすることが出来たため、経営者もスタッフも、全員が楽しく仕事を続けられるようになっています。
今回は焼肉店に関するお話でしたが、他の業態でもお客様への対応ひとつで売上改善に繋がることもあるものです。
また、売上改善につながるお客様への対応にはお金がほとんどかからないケースが多いと言えます。
経営者、店長だけで話をするのではなく、ぜひ全スタッフを集めて改善のためのミーティングを開いてみることもよいかもしれませんね。
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