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お客様に「ダメだし」を5回された項目は、
即刻改善対象としましょう
お客様の声が「流行店」を創る
常にお客様でいっぱいの飲食店を見ると、とてもうらやましいですよね?
でも、そのお店を見て「流行っていていいな?」と言っていても、自店の客数増、売上アップにはつながっていきません。もしかすると、今は流行っているその飲食店でも、過去には集客に苦しんでいた時期があるかもしれません。
当然のことながらオープン当初からお客様が殺到するような飲食店など創れる訳は無く、各店地道に努力をし続けた結果、現在の「流行店」が出来ているはずです。
では、自店の集客数を増やすためには、いったいどのようなことをしたら良いのでしょうか?
そこでお勧めなのが「お客様のお会計時に気になった点を素直に言っていただくという、ダメだしキャンペーン」の実施です。
実は、飲食店においては、初回来店客が2回目にご来店いただける確率は高くても40%程度だと言われています。100人のお客様が来店してくださっても、リピートしてくださる方は40名しかいない、ということになりますね。
では再来店してくださらない60名の方に、なぜご来店いただけないのかとお聞きすると「なんとなく」や「敢えて聞かれると大したことではないけれど、少しだけ気になった点があったから」という声が返ってきます。
飲食店の経営においては、この「なんとなく」や「少しだけ気になった点」をしっかりとヒアリングして、改善し続けることが集客増につながります。
飲食店に対して、明確に立腹されている方は「クレーム」として店に改善すべき点を伝えてくださいますが、一番怖いのは「不満足を感じながらも、文句を言ってくださらないために、店側がそのお客様の不満足ポイントが把握できない」ことです。
お客様としても「まあ多少は気になったけど、あえてクレームをつけて嫌な客だと思われるくらいならば、何も言わずに会計を終えて、二度と飲食店に来なければいいや」と思われることが多いのです。
このようなお客様をサイレントクレーマーなどと呼びますが、飲食店経営者が最も恐れるべきクレーマーはこの種のお客様だと言えます。
お店では何も文句をおっしゃらない方でも、SNSで非常に強い影響力を持たれているケースがあり、店外で悪い風評が立ってしまうケースがよくあるからです。
とあるサイレントクレーマーの投稿がきっかけで、気が付けば自店の評価が飲食店口コミサイトで暴落していて、集客も減ってしまった、ということも多く発生しています。
クレームからリピーターを獲得する?
このような状態を未然に防ぐ方法、それが「ダメだしキャンペーン」の実施なのです。
手順としては、お会計時にできるだけ経営者か店長がレジを担当し、お客様に「現在、ダメだしキャンペーンを行っております。もし、お店に対して不満足に感じられた点を挙げていただければ、次回お使いいただける○○円チケットをプレゼントさせていただきますので、ぜひお願いします」と素直にダメだしをお願いするのです。
ダメだしをお聞きしたら、すかさずメモを取り、1日の営業が終わったタイミングで、その内容を整理してみてください。この際に気を付けていただきたいのは、「ある1組の声の大きい方がおっしゃったダメだし」をお店の改善項目として採用しない、という点です。
声が大きい方(強く不満足をおっしゃった方)の印象が強く残るのは致し方ありませんが、ある方の主観に頼ってお店を改善しても、本当の改善にはつながりません。
それよりも、ダメだしをされた項目の横に正の字を書いていき、同様のダメだしを1日の営業で5組以上からもらってしまった項目については、即刻改善対象とする、というルールのほうが現実的な改善につながる、ということです。
お客様としても、「飲食店に自らクレームをつけるのは気が引けるけど、ダメだしをしてくれ、と敢えて言ってくれるのなら・・・」と比較的前向きに応じてくださいます。
また、「次回お使いいただける○○円チケット」をプレゼントしますので、お客様の再来店につながる期待値も上がります。
実際にダメだしキャンペーンを行うと、
・ファーストドリンクの提供が遅かった
・隣の席のお客がうるさいのに、店員が注意すらしなかった
・従業員の体臭がきつくて嫌になった
・トイレの個室から厨房のコック服を着た人が出てきたが、手も洗わずにトイレを出て行って不潔だと思った
・料理の内容を説明してもらったが、何だかよくわからなかった
・日本語が堪能でない外国人スタッフばかりで、注文もしっかりとさせてもらえなかった
・タバコや料理の匂いが服につくので嫌だ
などの現実的な不満項目が多く出てきます。
実は、世界各国のお客様の中で、日本人が最も「サイレントクレーマー化」しやすいと言われています。
お客様がサイレントクレーマーに変身し、悪い噂を立てられないためにも、まずはダメだしキャンペーンを実施し、お客様の「ちょっとした不満」をお聞きして、正の字がついた項目は確実に改善につなげる、という活動を続けてみてください。
定期的にダメだしキャンペーンを実施し続ければ、お客様が殺到する大流行りの飲食店を創ることも可能となるでしょう。
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