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食器は想像した数の倍を買う。ピーク時に食器が足りないことほどの地獄はない

ピーク時には食器を洗うことすらできない

夢にまで見た飲食店を開業して、ありがたいことにお客様が続々とご来店くださった際に、多くのオーナーから出てくる言葉は「ありがたい!」という前向きなものと、「忙しすぎて店がまわらない!食器が全然足りない!」という嘆きの2点です。

行列ができるほどお客様が来店してくださり、売上が想像以上に伸びるということはとても嬉しいことですよね。

でも、飲食店経営未経験者が陥りがちなワナが「食器の数が足りず、洗浄が追い付かないがためにせっかくご来店いただいたお客様をお待たせしてしまい、客離れをおこしてしまう」というものです。

例えば、カウンター10席、4人がけテーブル3つの22席のカレー屋をオープンするとしましょう。

開業時に、どれくらいのカレー皿やスプーンなどを用意しておいたら良いと思いますか?
「22席でもちろん満席になることもあるだろうから22セット。お客様がカレーを召し上がっている間に洗い物もできるだろうから、もう11セット、合計33セットくらいあれば余裕かな?」などと考えられるかもしれません。

でも、この読みは大間違いです。店内の席を埋め尽くしたお客様は「お冷をくれ」「福神漬けが足りない」「トッピングの追加をしてほしい」「お会計をしてほしい」「領収書をくれ」などなど、ありとあらゆる「要望」が出てきます。

カレーのトッピングを調理しながらご飯とルーをよそい、並行してこれらの要望に対応していると、とてもではありませんが、洗い物には手が回りません。

少し前に大手牛丼チェーンの「ワンオペ」と言われる1人で店を回している店舗において、バッシング(食器の下げもの)と洗い物が追い付かず、いたるところにドンブリとトレーが散乱している悲惨な写真がネットで話題になりましたが、実はあなたが開業する飲食店でも同じような状況に陥ってしまう可能性は十分にあるのです。

飲食店開業当初は人件費をかけられないため、1人で店をまわす「ワンオペ」で頑張ったり、食器洗浄機を導入せず、手洗いで何とか乗り切ろう、と計画する方も多いでしょう。

でも現実は次から次へとご来店いただくお客様の対応をしていると、洗い物ができず、次々と食器が積み重なってしまう状況が生まれます。

食器は席数の3倍は用意しよう

洗い物に回す手と時間がない場合の解決策は「食器を多めに用意しておく」ことですね。

結論を言えば、開業時に用意する食器数は、席数の3倍は用意しておいてください。22席ならば66セットあれば問題がないでしょう。
ただし、この「席数の何倍の食器を用意しておくべきか」については、お店の回転数とも関係してきます。

1日1回転しかしない高級フレンチレストランと、1日20回転するラーメン屋ではそろえるべき食器数が全然違うことはご理解いただけますね。

自分の経営する飲食店の席数はいくつか、1日に何回転くらいするか、などから必要食器数を計算して、仕入れるようにしてください。

ただし、見積を取るとお分かりいただけますが、食器40個と60個の仕入れ値は、1.5倍どこか1.2倍程度にしからならないことが多いです。つまり、少し多めに食器を仕入れても、仕入れ金額自体はあまり上がらないので、余裕を持って仕入れましょう、ということです。

飲食店経営者にとって、お店が満席になり、お客様が行列してくださることなどは、夢の夢でしょう。その夢がかなった際に「食器が足りないのでお食事の提供ができません」という情けない状況にならないように、しっかりと準備をしてくださいね。

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