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バイト採用のコツは「時給以外のメリット」を提供すること

最低賃金が徐々に引き上げられている

最低賃金が年々引き上げられていますが、とうとう平成27年10月から東京都の最低賃金は19円引き上げられ、907円となってしまいました。

パート・アルバイトを採用する際には、最低時給は実質910円以上を提示しなければいけない、ということです。
逆に900円の時給などで人材募集をしたり、労働契約を結ぶことはできませんのでご注意ください。

全国平均ではまだ796円となっておりますが、飲食店経営者側からすると、「人件費がかさんで利益が出ない」という悲鳴をあげたくなるほどでしょう。

でも、飲食店経営者の本当の悲鳴は「最低賃金が上がったこと」ではありません。
実際は「最低賃金に200円も300円も時給を上乗せしても、人材募集に対して応募が全然入らない」ということのほうが深刻なのです。

東京都内中心部では、日中1,200円、深夜は1,500円などという時給で募集をかけても1人も応募者が無かった、という飲食店が多くあるようです。

人材難の今、応募が殺到する飲食店がある

一方、この人材難の時代でも、応募者が殺到しているお店やチェーン店があります。
時給を2,000円程度に設定しているのでしょうか?ボーナスを出しているのでしょうか?もちろん、いずれも違います。

このような応募者が殺到する飲食店は、「時給以外のメリット」をスタッフ(パート/アルバイト)に提示することで、人気を博しているのです。

時給以外のメリットとは、何が頭に思い浮かびますか?
このメリットは、人材の環境によって変わってきます。


例えば、店舗近隣の学生が主戦力の飲食店の場合は、「毎年就活シーズンになると、店を引っ張ってくれていたリーダークラスを含め、ガサッと主力が店を辞めたり休んだりしてしまうのがきつい」という悩みがありますよね。

もちろん、スタッフが就活をすることを妨げるわけにはいきませんが、

・就活をしやすい環境づくりや支援
・就活中・終了後にお店に戻ってきやすい設定

をしてあげることで、スタッフが働きやすい店として評判となり、時給を無理にアップしなくても応募をしてくれるようになります。

 

某大手居酒屋チェーンでは、「店舗でシフトインをしたことがある人限定」で無料就活セミナーを開いてあげたりしています。

就活生の多くが「自分はいったい何者なんだろうか?何が好きで何が特徴で、就活時にどのようにアピールをしたら良いのだろうか?」という悩みを持っていますが、なかなかこの客観分析ができません。

この「自己分析」「内観」と言われる客観分析を行うサポートをするセミナーや勉強会をスタッフ限定で開いているのです。これは人気が出そうですね。

また、通常の「シフトインのためのルール」は日に4時間、週に3回以上がルールのお店だとしたら、就活中は週1回のシフトインでもOK。就活後もイレギュラーシフトインもOK、とすることで、就活生が店に戻ってきてくれやすくなります。

その他、主婦が主戦力の店舗の場合は、「幼い子供を預けてでもパートに出たい」という要望が多いにも関わらず、待機児童の問題でそれが叶わない方が多くいらっしゃいます。

「毎週〇時間以上シフトインしてくれる前提で、当グループの託児施設を優先的かつ割引価格でご利用いただけるようにしました」
とするだけで、主婦は最低時給でも喜んで働いてくれるようになります。

個人経営の飲食店では上記のような対応は難しい、と思われるかも知れませんが、「応募したくなる動機」はまだまだ他にもあるはずです。

・企業勤めをしたことがある飲食店経営者の場合は「個別面接の練習」をしてあげる

・占いが得意ならば、従業員向けに占いをしてあげる
・毎週〇曜日の店休日には、お店を卒業したスタッフやお客様と一緒にバイクでツーリングに出かける

など、色々な訴求の仕方ができるでしょう。


個人店で大手チェーン店や近隣繁盛店との時給競争に勝とうとしても、なかなか勝ち目は見い出せません。店舗や経営者の特徴を生かして戦う術は無いか、を検討してみてください。

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