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ドリンク比率を無理なく高める方法

大抵は料理とドリンクメニューが別

飲食店経営においては、いかにCS(顧客満足度)を高めながら原価率を落とすか、という点がポイントになってきます。
原価率の視点としてはFL比率が有名ですが、FD比率もしっかりと意識することで、無理なく原価率を下げることが可能となります。
FD比率の解説はこちら

「食事メニューに比べて粗利率が高いドリンクメニューを出した方が経営的に良いことは理論的には分かるが、実際にどのようにしたら良いのか分からない」という声もよくお聞きします。

このようにお感じの方は、自店のメニューを思い出してみてください。
ほとんどの飲食店のグランドメニューは「料理」と「ドリンク」に分けて記載されています。

この場合、洋食店だったら「国産和牛ハンバーグの200グラムとトッピングのチーズを選んだ」後に、ドリンクページに移り、グラスビールを注文するという流れになるでしょう。

ハンバーグには「国産和牛」だとか、「注文を受けてから手こね」などの、料理をおいしそうに感じさせる枕言葉がついています。これにより、お客様は、「外国産牛よりも国産和牛のほうがおいしそうだから、300円くらい高くなってもしょうがないな」という感覚でよりアッパーメニューを頼んでくれるようになります。

でも、ドリンクはどうでしょうか?
<ドリンクメニュー>生ビール中ジョッキ○円、グラスビール○円、瓶ビール○円、白ワイングラス○円・・・などのように羅列してあるだけで、「この生ビールがどれだけおいしいか」ということについては触れられていません。

これでは、料理ページを見て料理を決めた後に、ドリンクページに移った際、多少高くても良いものを飲んでみようかな、と思わせることができないばかりでなく、「ドリンクページを見ない」ことにもつながりかねません。

つまり、料理ページとドリンクページを分けておくことは、売上アップと粗利率アップに悪影響を及ぼしかねないのです。

料理の横に合うお酒を明記する

アンティパストの盛り合わせには辛口スパークリング、ベシャメッラのグラタンには冷えた白ワイン、牛ほほ肉の煮込みにはフルボディの赤ワイン、キムチには真露、ユッケジャンクッパには生マッコリ、ザッハトルテにはダージリンティーなど、おいしそうな料理メニューの横に、必ず「この料理に合うお酒(ドリンク)」をご紹介しておくことで、注文率が高くなります。
それぞれのお酒の横にも、それがなぜ良いのか、を付記しておけば注文率も上がるでしょう。

「泡がしっかりとしているスパークリングなので、乾杯にお勧め」
「かなり低めの温度に冷やすことで、辛口が引き立ち、キリッとした味わいになります」
「少し酸味のある生マッコリが辛口のユッケジャンにピッタリ」
などのように、料理だけでなく、ドリンクにも「ウリ」をしっかりとつけてあげることが大切なのですね。

グランドメニューに料理とドリンクを併記することで、ドリンク比率を高め、無理なく売上と粗利を高めていくことができます。

もちろん、おいしい料理と合うお酒を同時に召し上がっていただけるわけですから、お客様の満足度も高くなります。

おいしい料理とおいしいドリンクのマリア―ジュを、ぜひお客様にお勧めしてみてください。

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