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レストランのFD比率・ドリンク原価率はどれくらい?
レストランの経営者は日々、自店の売上が気になるはずです。レジの売上集計を日に何度も見たり、ひどい場合には、1時間に1回店長に電話を入れる人までいます。
でも、残念ながら多くの店舗においては「売上目標」は設定していますが、「売上に占めるFD比率目標」を設定されていません。
FD比率とは、売上高に占めるFood(料理)とDrink(ドリンク)の比率を見るための指標です。
ご存知の通り、レストランにおいて利益率が高い(原価率が低い)のはフードよりもドリンクです。
提供までのオペレーションもシンプルですし、食材廃棄ロスがフードよりも極めて低いことからも、
この売上高に占めるドリンクの比率を適正に高めることができれば、最終的に自店のFL比率を下げやすくなります。
レストランとその他の業態では目標とすべきFD比率は変わってきますが、一般的なテーブルレストランでは、フード80%:ドリンク20%程度が妥当でしょう。
もちろん、テーブルレストランでも毎月キャンペーンを展開して、「世界各国のビールを飲み比べられること」を特色としている場合などではドリンク比率が高くなるはずです。
まずは現時点の自店のFD比率はどれくらいか、また目標はどれくらいに設定すべきかを考えてみましょう。
ドリンクメニューによって原価率は違う
また、ドリンクと一言で言っても、メニューごとに原価率は変わってきます。
ビールは仕切りが高く、150円~200円/杯の原価がかかるため、提供価格にもよりますが、原価率が30%程度となります。
一方、最近流行りのハイボールやサワーなどの炭酸系は、30円~50円/杯なので、原価率10%程度で収まります。
さらに言えば、一番原価率が低いのはソフトドリンクです。ファミレスなどのドリンクバーでは、1杯あたりの設定単価は5円~10円程度です。
普通のテーブルレストランにおいても、コーヒー1杯の原価は10円~15円程度で収まりますので、利益率を高めたい場合にはしっかりとお客様にドリンクのアピールをしていくことが重要です。
実際のオペレーションはどのようにすれば良いのか?
では、FD比率目標をしっかりと立て、その目標を達成し続けるためには、具体的にどのようなアクションを起こしたら良いのでしょうか?
この答えは、シンプルに言えば、「料理のみを注文されたお客様に、ドリンクをしっかりとおすすめする」ことです。
ハンバーガーチェーンなどでは当然のように行っている、ハンバーガーを注文されたお客様に「コーラやシェイクなどのお飲物はいかがですか?」というおすすめを行うのです。
このおすすめを、少し難しい言葉で「クロスセリング」と言いますが、スタッフのオーダーテイクロープレをする際などに徹底しておけば、自然な感じでおすすめをすることができるようになるはずです。
レストラン経営者としては、
・この料理に合うドリンクは何か?
を全メニューについてしっかりと考えておき、スタッフに対して「このメニューのオーダーが入った時はこのドリンクをおすすめしてみてください」としっかりと伝えておくことが重要です。
「3種のチーズがトッピングされた絶品手ごねハンバーグ」には「自家製ヨーグルトで作ったラッシー」などのセットを考えておくのです。
間違っても「料理のみを注文したお客様には、何でも良いのでドリンクもおすすめしてみてください」という曖昧な指示を出さないようにしてくださいね。
最近の若いスタッフは「言われたことは練習すれば出来るようになるが、自分で考えて行動することはとことん苦手」ですので。
経営において、FL比率が最も重要な管理指標の一つですが、その食材原価率を左右するのが、FD比率だということをご理解いただけたのではないかと思います。
ぜひ、日々や月間の売上目標だけでなく、FD比率目標をしっかりと設定され、無理のない範囲で原価率を下げていくことにトライしてみてください
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