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カフェバーのFD比率・ドリンク原価率はどれくらい?
カフェバーの経営者は日々、自店の売上が気になるはずです。レジの売上集計を日に何度も見たり、ひどい場合には、1時間に1回店長に電話を入れる人までいます。
でも、残念ながら多くの店舗においては「売上目標」は設定していますが、「売上に占めるFD比率目標」を設定されていません。
FD比率とは、売上高に占めるFood(料理)とDrink(ドリンク)の比率を見るための指標です。
ご存知の通り、カフェバーにおいて利益率が高い(原価率が低い)のはフードよりもドリンクです。
提供までのオペレーションもシンプルですし、食材廃棄ロスがフードよりも極めて低いことからも、 この売上高に占めるドリンクの比率を適正に高めることができれば、最終的に自店のFL比率を下げやすくなります。
もちろん、カフェバーとその他の業態では目標とすべきFD比率は変わってきますが、カフェバーにおいてはフード15%:ドリンク85%程度が妥当でしょう。
当然ですが、「世界各国の煮込み料理が食べられる」ことがウリのように、料理に力を入れているカフェバーではフード比率がもう少し上がるはずです。
まずは自店のFD比率目標はどれくらいが良いかを考えてみましょう。
ドリンクメニューによって原価率は違う
また、ドリンクと一言で言っても、メニューごとに原価率は変わってきます。
ビールは仕切りが高く、150円~200円/杯の原価がかかるため、提供価格にもよりますが、原価率が30%程度となります。
一方、最近流行りのハイボールやサワーなどの炭酸系は、30円~50円/杯なので、原価率10%程度です。
フレッシュフルーツなどを使ったカクテルは、廃棄ロスも高く、原価もかかるので原価率30%程度となってしまいますので要注意ですが、カフェバーとして競合他店との差別化を行うためには、このフレッシュジュースのカクテルは大きな武器となります。
また、案外多いのが、「自分はお酒を飲めないけど、つきあいでカフェバーに来た」というお客様です。このようなお客様に、ノンアルコールだけどフレッシュジュースを使ったカクテル風ドリンクを出すことで、場の雰囲気を崩すことなく楽しんでいただけるようになります。
カフェバー経営において、お酒を飲めないお客様への対応は注目すべき点ですね。
実際のオペレーションはどのようにすれば良いのか?
では、FD比率目標をしっかりと立て、その目標を達成し続けるためには、具体的にどのようなアクションを起こしたら良いのでしょうか?
この答えは、シンプルに言えば、「ドリンクをお客様にしっかりとおすすめする」ことです。
そのためには、お客様の注文されるメニューごとに合うお酒をおすすめすることはもちろんですが、大切なのは、ハーフポーション(半分量)の料理をメニューに載せておくことと言えます。
カフェバーを、お客様に「お酒と食事を楽しんでいただくところ」と定義すると、まずはお客様にお酒を楽しんでいただくためのお腹を残していただけるよう、料理はハーフポーションでもご提供できるようにしておくべきなのです。
お腹いっぱいになってしまったお客様は、次のドリンクの注文をする意欲が薄くなってしまいますからね。
カフェバー経営において、FL比率が最も重要な管理指標の一つですが、その食材原価率を左右するのが、FD比率だということをご理解いただけたのではないかと思います。
ぜひ、日々や月間の売上目標だけでなく、FD比率目標をしっかりと設定され、無理のない範囲で原価率を下げていくことにトライしてみてください。
ハーフポーションの料理を用意しておくこと、また、常にお客様のテーブルに目を配り、ワンモアドリンクを徹底しておすすめすることで、ドリンク比率を高めていきましょう。
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