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カフェバーの売上の公式~回転率・客数・客単価の目安とは?
売上=客数×客単価
カフェバーの売上は最もシンプルに表現すると、以下のような式になります。
売上= 客数 × 客単価
今日は(今月は)お客様が何人来てくださったのか、そのお客様1人1人がいくら使ってくださったのか、その2つの指標を掛け合わせることで、毎日、毎月の売上額が算出できます。
当たり前のことですが、敢えて申し上げますと、カフェバーの売上を伸ばすためには、客数を増やすか、客単価を高めるか(もしくはその両方を)していけば良いのです。
もちろん、利益を伸ばすためにはコスト管理が必要となりますが、ここでは売上についてのみ触れることとします。
回転数とは
先ほどの式をもう少し分解すると
売上= 席数 × 回転数 × 客単価
となります。 回転数とは、1日にそのイスを何人の方が使ってくれたか、という考え方で、仮に40席あるカフェバーで、1日に来店されたお客様数が120名の場合には3回転した、ということになります。
この回転数は客単価とも大きく相関があり、ファストフードや牛丼店のように客単価が低く、パッと食べ終わるお店では、1日10回以上回転することも多く、逆に高級料亭のようなお店では1回転のみ、ということも珍しくありません。
この回転数に大きく影響を及ぼすのが、客席稼働率です。
実は、カフェバーにおいては、残念なことに、「満卓=満席」とはなりません。
仮に4人掛けテーブルが4つだけあるお店においても、4人連れのお客様が4組来店されることはまれです。全テーブルが2名で使われている場合は、満卓ながら客席稼働率は50%となってしまうのです。
客席稼働率は、カフェバーの平均で65%から70%程度と言われています。
例えばカウンターがあるお店では、お1人様・お2人様にはカウンターを使っていただき、テーブル席は少なくとも3名様以上でお座りいただくようにご案内ルールを徹底することなどによって、客席稼働率を高めることが可能となります。
特にランチタイムなど、客席稼働率を高めて席を回転させる必要がある場合は4人掛けテーブルの真ん中に簡単な仕切りやメニュー立てを置いておくことで、「相席するのが当たり前」という空気を作り、稼働率を高めるなどの工夫が必要です。
坪あたり何席が妥当なのか
ここで浮かぶ疑問が、「何坪のお店ならば何席の客席数が妥当なのか」という点ですが、これは厨房の面積率と大きく相関があります。
しっかりとした厨房で調理することが必要な一般的なテーブルレストランでは、厨房面積比率が40%程度必要となります。居酒屋だと30%程度、カフェやバーなどでは20%程度となります。
この逆が客席面積比率(客席とホール)になりますので、それぞれ60%、70%、80%となります。
また、客席面積・坪あたり客席数はゆったり店舗で1.5席/坪、普通で2席/坪、少し詰めて2.5席/坪程度と考えてください。
厨房面積比率 | 客席面積比率 | |
---|---|---|
テーブルレストラン | 40% | 60% |
居酒屋 | 30% | 70% |
カフェ・バー | 20% | 80% |
例えばドリンク比率の高い(お酒がメインの)30坪のカフェバーの場合、客席面積率が80%、狭すぎず広すぎずの適度な席間隔にすると、48席程度が確保できることになります。
(これらの計算は間取りや店舗面積によってかなり違いが出てきますので、あくまで目安としてお考えください)
もしこのカフェバーが17時~25時までの8時間営業で、客単価は3,000円、仮に全席が毎日2回転するとしましょう。
売上 = 席数 × 回転数 × 客単価
この式に当てはめてみますと、
売上 = 席数(48席) × 回転数(2回転) × 客単価(3,000円)
となり、約29万円/日の売上、店休日なしの場合、約870万円/月の売上を出せるという計算になります。
このカフェバーは30坪で870万円/月の売上、つまり坪月商は約29万円以上となり、かなり繁盛している店と言えます。
まずは自店でも
売上= 席数 × 回転数 × 客単価
の公式に合わせて、どれくらいの売上を確保できるのか、するべきなのかを考えてみましょう。
カフェバーは、日中のまだ日が高い時間にも、ランチだけを召し上がっているお客様の横で、ボトルワインを抜栓される方もいるなど、異なる用途のお客様が同時間に混在していることが特徴としてあげられます。
つまり、ランチ(食事)のみのお客様はスピーディに食事を終えられたいため、サービス提供もテンポよくスピーディに行うべきですが、一方ワインを楽しまれているお客様には、少しスロー気味に提供を行うなど、お客様のペースに合わせたサーブが必要となるのです。
回転数を意識しすぎて、ワインを楽しまれているようなお客様に対してせかせかしたサービスを提供してしまうと、満足度が下がってしまうため注意してくださいね。
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