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レストランの客単価アップ手法~客単価アップのチャンスはオーダーテイク時にあり
オーダーテイク時が客単価アップのチャンス
全国にチェーン展開しているあるレストラングループでは、全く同じメニュー・営業時間で営業をしているにも関わらず、ある店舗は、他の店舗と比べて客単価と売上高が10%以上違うという現象がよく起きていました。
客単価・売上高が好調なその店舗では何をやっているのかをスーパーバイザーが調べてみた結果、業績好調店舗は「オーダーテイク時にお客様からのご注文をオーダーエントリーシステム(OES)のハンディに打ち込んだら、すかさずサイドメニューやトッピングをおすすめする」ということを徹底していることが分かりました。
店長がオープン前のミーティングで「オーダーテイクの1分ロープレ」を徹底することで、高校生のアルバイトも、お客様に嫌がられることなく客単価を上げることに成功していたのです。
客単価アップのポイントは2つ
では、業績好調レストランの店長は、いったいどのように従業員教育をして、客単価アップにつなげているのでしょうか? ポイントは大きく2つあります。
1つ目のポイントは「押し売りをしない」ということです。
例えば、レストラン側の都合で「ある食材が余っているから、この食材を使ったメニューが売れるようにお客様にプッシュしてきて」というような魂胆があるおすすめは、お客様に「押し売り」と感じられてしまいます。この店長のスゴイところは、お客様に押し売りだと感じられないためには、どうしたら良いのかを常に考え、実行し続けている点です。
「Aというメニューと一緒に食べたり飲んだりするとさらにおいしいと感じられるメニューは何?」というように、従業員がお客様の立場だったら何と何を組み合わせて食べたい(飲みたい)か、ということをミーティング時に考えさせているのです。
例えばラーメンを頼んだお客様にはトロトロの半熟煮卵、ビーフステーキを頼んだお客様にはガーリックチップのトッピングや特製オニオンスープをおすすめしたらお客様が喜んでくださるだろうな、ということを考えさせるのです。
「自分だったらこれとこれをセットで食べたいな、と心の底から感じさせてから」1分ロープレでトレーニングさせることで、お客様へのおすすめが「言わされている」のではなく「おすすめしている」ニュアンスになり、「確かにそれをセットにしたらおいしそうだから、頼んじゃおうかな」とご注文・客単価アップにつながっているのです。
2つ目のポイントは、「常に意識をさせる」ということです。
オーダーエントリーシステムのハンディを開くと「もっとおいしく食べていただくために、おすすめをしましたか?」というラベルが貼ってあります。
オーダーテイク時に従業員の目には必ずこのラベルが飛び込んでくるため、「あ、このメニューを頼んでくださった時にはこのトッピングをおすすめしたらもっとおいしいと言っていただけるだろうな」ということが頭に浮かび、「100円かかっちゃいますが、トロトロの煮卵をつけられるともっとおいしいと思いますよ。いかがですか?」と嬉しそうな顔でおすすめができるのです。
ちなみにこの店長は嬉しそうな顔のことを「おいしそうな顔」と表現しています。面白いですね。