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飲食店は集客商品と収益商品を意識的につくろう

店内にお客様を呼び込まなければ始まらない

「集客商品」と「収益商品」という言葉はご存知でしょうか?飲食店に限らず、ビジネスをしていく上で、いかにお客様を集め、いかに収益を上げるか、というマーケティングの考え方を基にした表現です。

 

その名の通り、「集客商品」とは、店舗に集客するための商品であり、その商品を売ることによって利益を上げることは考えないものです。一方、「収益商品」とは、その名の通り、その商品を売ることによって利益を稼ぐことを狙ったものです。

 

例えば、ジュエリーショップの店前で、ジルコニアダイヤでできた3,000円程度のイミテーションリングが売られているとしましょう。安いのにキラキラしている指輪に惹かれた女性は、そのリングを買うために彼氏を連れて店内に入っていきます。そこに、数万円するけれど、もっと素敵な指輪が売っていたら・・・という感じですね。

このジュエリーショップは、ジルコニアダイヤの指輪(集客商品)を売っても儲かりません。この指輪でお客様を店内に呼び込んでおいて、実際は数万円以上の指輪(収益商品)を売ることを狙っているのですね。

 

では、飲食店ではどうでしょうか?

飲食店経営セミナーの講師が言っていた、「原価率は30%以内に設定しましょう」と言う言葉を鵜呑みにして、全メニュー一律で原価設定を30%以下にしていませんか?これでは「集客商品」がないため、入店を検討しているお客様の背中を押すことにはなりません。

 

例えば、居酒屋の店頭に「時間限定お1人1皿!国産黒毛和牛のステーキ200グラムが19時まで500円!」などのPOPが貼ってあったらお客様の目を惹くと思いませんか?もちろん、入店してくださったお客様はこの集客商品であるステーキ以外のメニューも多数頼んでくださるはずです。仮にステーキの原価率が100%に近いとしても、その他の収益メニューで粗利を落としてくださります。

 

では実際に、自店のメニューを開いてみてください。どのメニューが集客メニューに適しているか考えてみませんか?

①集客メニュー:
②提供価格:
③原価率
④提供条件
⑤POPなどで謳うキャッチコピー
⑥集客メニューにオプションでおすすめできるメニュー
⑦集客メニューの次におすすめできるメニュー

 

このような視点で考えてみれば、あまり難しくないですね。できれば5種類程度は作ってみましょう。

ポイントは、集客メニューの原価率は、思い切って100%近くにしてしまうことです。

通常30%程度の原価率でしょうから、お客様としては、1/3の金額でおいしいものが食べられる!と喜び、このメニューに誘われてご来店してくださります。

 

この原価率を、「少しくらいは利益がないと・・・」と欲を出して70%などに設定してしまうと、お客様にインパクトを与えられず、結局集客につながらない、ということになってしまいます。

くれぐれも、集客メニューは思い切った原価(売価)設定にしてみてくださいね。

また、せっかく思い切った原価設定で集客商品を作るからには、店前通行されているお客様にしっかりと告知をすることが重要です。

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