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ポイント還元の即時充当の取り扱いをわかりやすく解説!
みなさんもご存知のように、令和元年の消費税の増税とともに、キャッシュレス・ポイント還元事業が始まりました。このコラムでは、キャッシュレス・消費者還元事業によるポイントの即時充当の取り扱いを解説します。
まずはキャッシュレス・ポイント還元事業のおさらい
キャッシュレス・ポイント還元事業では、令和元年10月1日の消費税率引き上げに伴い、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上のため、令和元年10月1日から9か月間、キャッシュレス手段を使ったときにポイントが還元されます。
<お店に貼ってあるキャッシュレスマークの例>
最近では、街中で「キャッシュレスマーク」を貼っているお店をよく見かけるようになりました。このマークをつけているお店は「キャッシュレス・ポイント還元事業」に加盟登録を完了しており、クレジットカードや電子マネー等を使って代金を支払うと、ポイント還元が受けられます。
飲食店を経営していると、営業時間中に思いもよらず在庫が減ってきて、少額ではあるものの、飲料などをコンビニエンスストアに買いに行くこともありますよね。
そんなときに現金ではなく、クレジットカードなどキャッシュレス手段で支払った場合は、もらったレシートをじっくり見てみましょう。カードの種類にもよりますが2%差し引かれている場合があったりします。これがポイント還元の「即時充当」という仕組みです。
なお、ポイント還元の率は、コンビニエンスストアを始めとしたフランチャイズチェーンの中小規模店ですと2%ですが、一般の中小規模店ですと5%です。
9か月間とはいえ、定価から2%でも差し引かれた金額で支払えばいいというのは、なんだかうれしいですね。
差し引かれた2%はどのように経理処理するのか?
ここで問題になるのは、即時充当法により合計金額から差し引かれた2%を経理上どう処理するのかということ。
一見、即時充当されたあとの支払額のみを経費として処理してしまいそうですが、これは誤りです。
なぜなら、ポイント還元は値引きではなく、国庫補助金を原資としているものとなりますので、正しくは雑収入となるからです。
具体的な例で考えてみましょう。
- コンビニエンスストアで税込436円の買い物をし、交通系ICカードで支払った。
- ポイントは即時充当された。
- 受け取ったレシートには税込436円の他に、キャッシュレス還元8円、支払額428円と記載されている。
会計ソフトへの入力
仕入 436/ 現金(交通系ICカード) 428
雑収入 8
このことを知らないとうっかり仕入を428円としてしまいますね。
ポイント還元の即時充当ではなく、自社ポイントの利用による値引きだったら?
レシートの中には、ポイント還元事業の即時充当と似ていますが、厳密には全く違うという紛らわしい取引があったりもします。それは自社ポイントを利用して値引きを受けている場合です。
具体的な例で考えてみましょう。
- 税込436円の買い物をし、交通系ICカードで支払った。
- 自社ポイント8円を使った。
- 受け取ったレシートには税込436円の他に、ポイント値引き8円、支払額428円と記載されている。
会計ソフトへの入力
仕入 428/ 現金(交通系ICカード) 428
ポイント還元の即時充当とは異なる経理処理になることがわかります。もらったレシートの意味を理解し、正しく経理処理を行うためにも、しばらくの間は受け取ったレシートをよく観察して、どのような様式のレシートがあり、それらはどのように経理処理するべきか、考える癖をつけるといいでしょう。
まとめ
以上、本コラムではキャッシュレス・ポイント還元事業におけるポイント即時充当時の取り扱いについて解説しました。
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