1. HOME
  2. 飲食店経営ノウハウコラム
  3. 飲食店開業前後の経理・仕訳を解説!
  • 事務処理・確定申告

飲食店開業前後の経理・仕訳を解説!

夫婦2人で飲食店の開業

個人で飲食店を開業する場合、開業資金に自己資金を用意したり、日本政策金融公庫など金融機関からの融資を受けたりして準備することが多いでしょう。また、内装工事や食器の用意などお店のオープン前にも開業準備のための支払いがあり、オープン後の経理・仕訳との取扱の違いに悩む方が多いのではないでしょうか?
そこでこのコラムでは、税理士のアドバイスに基づき、特に飲食店開業前後にありがちな仕訳について解説します。

開業資金(自己資金からの捻出分)は「元入金」

飲食店を開業しようとする方は、いままで一生懸命に他のお店で修行して、自分のお店を持つために勉強しながら、貯金して開業資金を準備してきたという方が多いのではないでしょうか? また、退職金を元手に夢だった飲食店を始めるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
いずれも、個人の「自己資金」からお店の「事業資金」を捻出するという考え方になり、そのような資金は会計上、お店のための資本金という取扱になります。勘定科目としては「元入金」という勘定科目で処理します。
例えば、お店の開業のために個人の口座から500万円を捻出した場合は、以下のような仕訳を行います。

借方 貸方
現金または預金    5,000,000 元入金   5,000,000

なお、「元入金」の代わりに「事業主借」を用いる場合もありますが、本コラムでは開業のために当初自己資金から捻出したものは「元入金」、それ以降個人の自己資金からお店のために捻出したものは「事業主借」という使い分けを想定しています。

開業資金(金融機関からの融資分)は「長期借入金」

開業資金のうち、日本政策金融公庫など金融機関から融資を受けて準備したものは、今後数年間に渡って返済する固定負債となり、勘定科目は「長期借入金」で処理します。
例えば、お店の開業のために1,000万円の融資を受けた場合は、以下のような仕訳を行います。

借方 貸方
現金または預金    10,000,000 長期借入金   10,000,000

物件のオープン前家賃は「開業費」

お店の賃貸契約や賃貸料は、オープン準備のために数ヶ月前から必要となる場合がほとんどでしょう。このように、オープンに先立って支払った家賃は「開業費」という勘定科目で処理します。
例えば、お店の賃貸契約にあたって不動産屋さんに手数料やオープン前に相当する賃料を100万円支払った場合は以下のように仕訳します。

借方 貸方
開業費    1,000,000 現金または預金    1,000,000
または元入金
または事業主借

なお「開業費」は、その後長期間に渡って経営するお店の基礎を構成していると解釈できるため、繰延資産として計上します。5年以内の任意の期間に費用化したり、例えば開業3年目時点でお店が大きく黒字化した場合に、未償却分を一括で費用計上してその年度の利益を小さくしたりするといったことも認められています。

オープン前の広告費も「開業費」

借方 貸方
開業費    7,920 現金または預金    7,920
または元入金
または事業主借

なお、開業に備えて購入した業務用冷蔵庫、ガスレンジ、テーブルセットや、お店の内外装費用など、10万円を超える耐久財については「開業費」ではなく、勘定科目「備品」「建物」などを用いて、固定資産として計上する必要があります。固定資産は繰延資産ほど柔軟ではありませんが、減価償却により費用化を行なっていくことになります。飲食店の減価償却については、別のコラムで詳しく解説しておりますので、よろしければご参照ください。

レジのお金を個人的な支払いに使ったら「事業主貸」

開業直後はあわただしいため、個人的な急ぎの買い物がある際、自分の財布にお金がないときにレジのお金を使って支払いを行わざるを得ない場面もあるかもしれません。このような場合、お店の経理から見た視点では、お店が事業主にお金を貸したという解釈となり、「事業主貸」という勘定科目を使います。
例えば、経営者が読む新聞や雑誌代500円を、レジのお金を使って支払った場合は次のような仕訳を行ないます。

借方 貸方
事業主貸    500 現金   500

なお、この500円を経営者が個人の財布からレジのお金として返した場合には

借方 貸方
現金    500 事業主貸   500

といったように仕訳します。

お店のお金が足りず経営者個人のお金で補充したら「事業主借」

上記の例とは逆に、開業直後はお客様の入りも不安定で、一時的にお店の運転資金が乏しくなり、経営者が個人のお財布からお店用の銀行口座やレジにお金を入れる場合もあるかもしれません。このような場合は、事業主からお金を借りたという解釈となり、「事業主借」という勘定科目を使います。
例えば、経営者個人の銀行口座から、お店の水道光熱費の支払いに備えて、お店用の銀行口座に10万円振り込んだ場合には次のような仕訳を行ないます。

借方 貸方
預金    100,000 事業主借   100,000

なお、お店の売上が軌道に乗って、この分の10万円を経営者個人の銀行口座に返せた場合は

借方 貸方
事業主借    100,000 預金   100,000

といったように仕訳します。

まとめ

※本コラムは税理士のアドバイスに基づき、一般的と考えられる仕訳例を紹介しております。個別にすべての取扱を説明・保証するものではありません。個別の事項については、所管税務署やご契約の税理士にご相談ください。また、コラム中の仕訳例は消費税については考慮していません。

5ヶ国語へのかんたん翻訳機能搭載で外国人観光客を呼び込める!HANJO 集客
5ヶ国語へのかんたん翻訳機能搭載で外国人観光客を呼び込める!HANJO 集客

コラム人気ランキング

  • 飲食店経営のためのお役立ち資料
  • 飲食店経営のための経営シュミレーション
PAGETOP