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飲食店は「AISAS理論」を徹底的に実践すべき

日本人は「他人の評価」が気になる

インターネットやスマホが無い時代、お客様が飲食店に入るかどうかを決める際の視点は、「直観」が大きな要素を占めていました。
看板を見て、お店の前に立ち、店から流れてくる匂いを嗅ぎ、その飲食店に入るかどうかを自分で決めていたのです。

その頃の消費者の行動は「AIDMA理論」で語られていました。

例えばとんかつ店に入るお客様は、
① 店前を通り過ぎた際に看板を見て店の存在に気が付き(Attention)
② 店構えを見て「なんかうまそうな店だな」と興味を持ち(Interest)
③ 店頭掲出のお品書きにある「無菌SPF豚の極厚とんかつ」を見て食べたいと思い(Desire)
④ 次に近くを通ったら絶対に食べに来ようと覚えておき(Memory)
⑤ お店の近くに来る用事がある時に、来店する(Action)

という心理・行動プロセスを経て来店してくださっていたんですね。

時が経ち、今はどうなっているでしょうか?街中で気になる飲食店を見つけたら、かなり高い確率でそのお客様は「スマホでその店の口コミを確認する」という行動を起こします。
自分の直感などよりも、「他の人はこの店についてどのような評価をしているのか」を定量的(点数)にも、定性的(口コミ)にも確認した上で、「多くの人がこの評価をしているのならば安心だろう」と判断して入店するかどうかを決めているのです。

先ほどのAIDMA理論ではなく、現代は「AISAS」という心理・行動プロセスになっています。
① 飲食店に気が付き、② 興味を持ったら
③ 他の人はどういう評価をしているのかな?とネットで調べ(Search)
④ その評価を見て自分に合っていると思うと実際に来店して(Action)
⑤ 来店結果をSNSなどに投稿し、色々な人に見てもらおうとする(Share)
という流れをとっているのですね。

俺(私)はネットが苦手で、とは言っていられない

飲食店経営者の中には、かなりの割合で「俺はネットが苦手だからさ、そういうの分からないから飲食店やってるわけ。うまいメシ出してお客さんに喜んでもらえれていればいいでしょ?」という方が存在します。

でも、消費者がAISASで行動する(常にネットで調べながら自分の行動を決めていく)時代になった今、「ネットが苦手だから」と言っていては、新規のお客様を獲得できません。
その昔は店前通行客にしか我が店に気が付いてもらうチャンスはありませんでしたが、今はネットがあるので、時間も空間も飛び越えて、あなたの店を多くのお客様に知ってもらえるようになったのです。

「無料で、もしくは格安であなたのお店の看板を5倍の大きさにしてあげますよ」という業者さんが現れたら、どうしますか?もちろん乗りますよね?
今は、飲食系口コミサイトなどが多数存在しています。若い世代だけでなく、定年退職された世代であっても、多くの方がその口コミサイトを使いこなしています。
そういった口コミサイトを活用する、ということは、お店の看板を5倍も10倍も大きくすることに匹敵するくらい、集客数増につながるのです。

お客様がAISASによって行動する現代では、①②は、店前通行をしてお店に気が付くだけでなく、「ネットで誰かが投稿している記事を見て、行ってみたいと興味を持つ」ということも頻繁に起こります。
飲食系情報WEBサイトに有料で広告を掲載するということ以外に、自身でできる集客施策を実施すべきなのです。

特典を付けてお客様にSNSにお店のことを投稿してもらう

具体的には、FacebookやTwitterの店舗公式アカウントを開設し、積極的に口コミをしてもらえるようにお客様に働きかけていく、ということをしていきましょう。
Facebookでしたらスポット設定を行い、ご来店のお客様にチェックインをしていただく。Twitterならば店名が分かるような看板や料理写真をアップ(投稿)してもらう、などを店舗側から働きかけるのです。
もちろん、協力してくださったお客様には「ラーメン大盛り無料」「食後のコーヒーサービス」「次回使っていただける100円券プレゼント」など、様々な特典を用意しておきましょう。

仮に100人のフレンドやフォロワーがいるお客様が投稿をしてくれた場合は、お店の写真が100名の目に触れる期待が持てます。しかもその写真や投稿内容は、元々SNSでつながっている「友人」が投稿したものですから、 街中の看板やフリーペーパーで目にする内容よりも、数倍興味を持って見てもらえる期待値が高いのです。

売価100円分のサービスをつけても、原価は数十円もかかりません。たった数十円で、多くのお客様に自店のことを①気が付いて②興味を持ってもらうことができ、その内1名でも実際にご来店いただくことができれば、 費用対効果は十分に得ることができるでしょう。

お客様がAISASで行動される今、飲食店は徹底的に「自店のことをShareしてもらえるように働きかける」ということが集客増につながります。

実名制口コミで評判のRettyやYelp、多少費用はかかりますがLINE@など、飲食店が活用できるSNSは非常に増えています。「苦手だから」と見て見ぬふりをするのではなく、ぜひ積極的に活用し、集客増を実現してください。

経理はスマホでスマートに終わらせて、儲けることに専念しましょう

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