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ベンチマーク店の設定・調査 第1回

開業を考え、準備を進める間には、繁盛店を実際にまわり成功のヒントを学ぼうとする方も多いことでしょう。

もちろんその考えに間違いはありませんが、ここではさらに、指標とする店=ベンチマーク店をきちんと定めて訪問し、しっかりとポイントを掴んでデータ収集することをお勧めします。

もうご存知の通り、融資申込の際には、事業計画書が重要な役割を持ちます。その計画書の説得力を強めるためには、確かな裏付けに基づいた業績見積が大きなファクターとなります。そこで、ベンチマーク店のデータが生きて来るというわけです。

以前もご紹介しましたが、売上は客単価と客数から算出します。

そこで、計画書上で想定した客数・客単価が、単なる推測ではなく、ベンチマーク店で調査・収集したデータを根拠としたことを示せれば、その信頼性は当然高まり、融資獲得の可能性も広がります。スムーズな開業準備のために、ぜひ実践してください。

ベンチマーク店での調査ポイントを整理する

① ベンチマーク店は必ず複数店が必要

偏りのない数字を導き出すこと、また集客ポイントを多角的に分析するためにも、ベンチマーク店は少なくとも3店舗、できれば5店舗くらい必要です。1~2店舗では、その店舗を真似るだけのデータとなってしまいます。

② 店舗の規模や立地条件も勘案

ターゲットとベンチマーク店の客層が異なっていては、的確な情報は得られません。できるだけ出店を予定しているエリアと同じ条件の店を選びましょう。
また、あまり規模が違いすぎると収益率や店舗の運営方法も変わってしまうので、業態だけでなく店舗規模にも注意が必要です。

③ 曜日・時間帯別にデータを取る

たとえば居酒屋の場合、月曜・火曜の閑散期、木曜から金曜の繁忙期、さらに週末の3回、19時から20時のピーク時と、21時以降のピーク後にそれぞれ訪問。曜日や時間によって動く集客をチェックします。
また、ランチ営業や深夜営業を考えている場合は、同じく調査が必要です。

④ 主観的な評価より客観的な数値を重視

調査で重要なのは、客数、客単価、スタッフ数など数値化できるデータ。幅広く調べ、しっかり記録しましょう。繁盛店の傾向分析にも役立ちます。

⑤メニューを詳しくチェックする

カテゴリー別に、商品の内容と数、価格を詳しくチェック。さらに、価格・品質を開店予定の店舗と比較することも大切です。
人気・売れ筋メニューを探るため、他のお客様が頼んだメニューを確認したり、店員におすすめを聞くのもよいでしょう。

条件が合う店で有用なデータを収集

ベンチマーク店の選定では、ただ単に繁盛店を選べばよいというわけではありません。開業を予定している店舗と業種・業態が同様なのはもちろん、エリアや立地、店舗の規模など、出来る限り条件の近い店を探し出すことが重要です。

例えばビジネス街と住宅街では、客層や利用の仕方も異なりますし、大型店舗になればそのスケールメリットを生かした収益方法もあります。あまり条件の異なる店舗でデータを集めても、参考にはなりません。

また、確度が高く、より有用なデータを収集するためには、ベンチマーク店の数も大切です。偏ったデータとならないために、少なくとも3店舗、理想を言えば5店舗程度ピックアップするのが望ましいと言えます。

一方、これまでにない新しいタイプのお店を目指されている場合は、すべての条件が一致するお店を見つけるのは難しいこともあるかと思います。
例えば「焼きとんを主力としたワイン酒場」を考えられていて、同様の業態が1店舗しか見つからなかった場合、「焼きとんを主力としたワイン酒場1店舗 + 焼きとん店4店舗」といったように、出来るだけ多くの条件が合致する店を選ぶ方法を取りましょう。

最後に、ベンチマーク店への訪問ですが、一度ではなく複数回行うことを徹底しましょう。
先に述べました通り、居酒屋などは曜日によって客数が異なる場合が多いですし、時間帯によってもお客様の流れが変わります。

ランチタイムの有無をはじめ自店で想定している営業時間、営業日に合わせて調査を行い、より信憑性の高いデータづくり行いましょう。こういったデータこそが、ひいては融資獲得や事業の成功に役立つこととなります。

開業予定の方、創業計画書を作りたい方は OAGコンサルティングへご相談下さい。

※本コラムは株式会社OAGコンサルティングからの寄稿です
投稿:2015年12月

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