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飲食店の共同経営はほぼ確実に失敗する

意思決定権者が複数人いると失敗してしまう

飲食店の新規開業時にネックとなるのが、「開業資金が不足している」ということでしょう。
この開業資金が不足していることの解決策として、「1人ではなく2人でお金を出し合い、資金をかき集めた方が、開業資金が集まりやすいだろう」ということで、複数名で飲食店の共同経営を行おうとする方もいらっしゃるかと思います。
でも、先に結論を申し上げますと、飲食店の共同経営はほぼ確実に失敗してしまいますので、やめられることをおすすめします。

なぜ飲食店の共同経営は失敗してしまうのでしょうか?
それは、「意思決定をする人が複数人いるから」です。

企業を見れば分かる

一般的な企業を思い浮かべてみてください。社長は何人いますか?ほぼ間違いなく1人ですよね?企業においては、重要な意思決定を日々連続して行っていく必要があり、その重責を担っているのが、社長です。
もちろん大きな会社では、取締役会などが存在していますが、日々の意思決定と言う意味では、社長がおこなっているでしょう。

では、なぜ企業の社長は1人なのでしょうか?それは、「複数人社長がいたら意見がぶれて、決まるものも決まらないから」です。
飲食店でも全く同じです。2人も意思決定する人がいれば、それは意見がまとまりません。飲食店がお客様に選ばれるのには、セオリーはありますが、最終的には感性・感覚的な理由からです。そのお客様に選ばれるための感覚的な意思決定を行わなければならないのに、複数の人が意思決定をする権利を持っていれば、意見が分かれて当たり前ですからね。

「俺は、洗練された中にも温かみを感じていただくために、壁紙は白色、メニューは毛筆で手書きがいいな」
「私は、壁紙は絶対に赤。赤はお客様が多く注文してくれるって言うじゃない。店内には観葉植物をできるだけ多く配置したいな。メニューを手書きっていうのは賛成だけどね」

このように、「メニューを手書きにする」ということ以外は全く意見が合わないというケースもよく見られます。
この意見が合わない時に、どちらかがオーナー、どちらかが雇われ人だとすれば、意思決定はオーナーが行えば良いですよね。でも例えば資本金を半分ずつ出した2人が共同経営しようとしている場合は・・・
開業前からすでに意見の食い違いが目立ち、「こんなに意見が合わない人と共同経営なんて出来るわけがない!」と飲食店の開業すらご破算になってしまうこともあるでしょう。仮に開業までこぎつけたとしても、早晩意見が衝突してしまうのは目に見えています。

意見の衝突を防ぐために

このように、飲食店を共同経営することは、複数人の違った意見を採り入れなければならないため、コンセプトがぶれ、お客様に支持されなくなってしまう危険性も高まります。
資金調達などの諸事情でどうしても共同経営をせざるを得ない場合は、「出資比率」を変え、「最終的に意見がぶつかった際にどちらの意見を採りいれるか」について開業前にしっかりと話し合っておくことをおすすめします。

また、同じような理由で気を付けていただきたいのが、「スポンサー」の存在です。
スポンサー、パトロン、出資者、言い方呼び方は色々あるでしょうが、要は「お店の運営にはタッチしないけど、お金を出す分口も出してくる人」がいる場合には注意が必要です。

出店の構想中は「君の感性に惚れた。お金は私が出すから、あとは自分の思うとおりに店づくりをしてほしい」などと全てまかせてくれそうなことをおっしゃっていたスポンサーが、途中からしゃしゃり出てくるケースもよくあるからです。

このような意見の衝突やトラブルを防ぐためにも、飲食店新規開業時の資金調達は、知り合いや親せきなどから出資してもらうのではなく、自ら日本政策金融公庫などに出向き、融資申請をしたほうが良いのではないでしょうか?

「お金は出すけど口は出さない」という人はほぼ皆無です。
飲食店の共同経営を検討されている方は、ぜひ出資比率などを見直してみてくださいね。

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