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酒屋が卸金額を笑顔で2%引いてくれる「割引交渉術」を知りたくはありませんか?

飲食店の「仕入れ額高騰」はここ数年でかなり切実なものになってしまいました。肉や野菜、海鮮物は5年前と比べて20%以上も仕入れ額がアップした、というのが一般的な飲食店の状況でしょう。さらに、2017年6月の酒税法改正でビールの仕入れ額が跳ね上がったため、FLコストが3%以上も上がってしまった、という飲食店も珍しくありません。

このような仕入れ額高騰時期において飲食店ができることは、「仕入れ先への価格交渉」です。食材、お酒など、あらゆる原材料を外部から仕入れている飲食店にとって、それぞれの仕入れ業者さんに対してコストダウンのご相談をさせていただけば良いのです。

まず相談をしていただきたいのが、酒屋さんです。実は上記2017年6月の酒税法改正により「大規模店舗がスケールメリットを活かして酒類の安売りをする」ことができなくなったために、中小の酒屋さんは新規取引をしてくれる飲食店(お客様)が増えて、少しだけ経営が回復傾向にあるところが多いのです。コストダウンの相談をするのなら、少しでも経営が上向いているところのほうがやりやすいですからね。

条件交渉時は先方のメリットを明確に提示する

でも、先方の経営が上向きだからと言って、何の条件も出さずに「仕入れ額を割引してください」とお願いをしても、なかなか聞き入れてはくれないでしょう。
そこでおすすめなのが、「仕入れるお酒の支払いを現金で先払いする」ことを条件に、2%程度の割引を相談するという交渉術です。

経営が上向いていると言っても、先方も中小企業です。酒屋を運営するために、ほぼ間違いなく「借入」をしていることでしょう。借入をしているということは、金利がつきます。低くても2%、高い場合は9%程度の金利を支払いながら、借入金を返済しているということになります。

飲食店にお酒を卸してくれている「業務用小売業者」である酒屋さんの通常の取引は、お酒を飲食店に納品し、月末で締めて当月分を現金払いしていただくか、請求書を発行し、翌月10日、遅ければ月末払いをしてもらい、やっと代金を回収できます。さらに、その仕入れ先である「卸業者(問屋)」に対して、事前に仕入れ代金を支払っているために、卸業者さんからお酒を仕入れて飲食店に販売し、現金化されるまでに、長ければ数ヶ月間かかってしまう場合がある、ということです。

この流れを見れば、酒屋さんのキャッシュフローが厳しくなることは簡単に想像できますね。そんな酒屋さんに、「当店は少しだけ割引をしてくれれば、仕入れ相当額を発注時点で事前に一括入金しますよ。」という提案をすれば、2%程度なら喜んで交渉に応じてくれるでしょう。こちらの仕入れ金額にもよりますが、仮に毎月100万円分の仕入れが発生している場合には、その酒屋さんにとっては、数百万円のキャッシュフローが改善されることになりますからね。

100万円の仕入れの2%ならば、割引額はたwったの2万円です。毎月2万円の割引をするだけで数百万円のキャッシュフローが改善できる可能性があるのですよ、としっかりと経営者目線で交渉をしていきましょう。

こちらも「現金事前支払」ができるようにキャッシュをつくる

「そりゃ現金事前支払が出来れば酒屋さんも数%の割引をしてくれるだろうけど、うちの店も借入をしている身だし、キャッシュフローが厳しいんだよね」という方は、ぜひこちらをご覧ください。

毎月の資金繰りに苦しんでいた飲食店が「ある手法」で現金を500万円も手に入れた例が載っています

酒屋さんに限らず、仕入れ業者さんへの条件交渉に臨む際には必ず「先方のメリット」を考えてくださいね。事前一括支払いが難しい場合は、「お酒(食材)の配達時に現金支払いをする」「自店でお使いいただける食事券をプレゼントする」など、あまり無理をしなくても対応できるメリットであっても、交渉してみれば意外と条件を飲んでくれるかもしれません。仕入れ額高騰に苦しんでいる飲食店経営者の方は、ぜひこの「割引交渉術」をつかってみてくださいね。

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