- 事務処理・確定申告
白色申告による確定申告~飲食店編
個人事業の飲食店の確定申告には「青色申告」による申告と、「白色申告」による申告があります。このコラムでは、「白色申告」を選択する場合のポイントと、その場合に当サイトでご紹介しているHANJO会計をどのように活用できるかをご紹介します。
白色申告を選択する場合のポイント
別のコラム「青色申告にすればメリット大!節税効果も期待大!」にてご紹介の通り、青色申告による確定申告では、
- 青色申告特別控除
所得を65万円分(令和2年分からは55万円。電子申告や電子帳簿保存をすれば65万円)控除できる。 - 青色専従者給与を設定できる
お店で働く家族への給与を事業の必要経費にできる。 - 詳細な家事按分が可能になる
例えば自宅兼店舗の場合、電気代やガス代などを自宅用とお店用に厳密に区分することで、お店の使用分と合理的に説明できる分はすべて事業の必要経費として計上できる。 - 3年間に渡って損失繰越が可能
例えば開業1年目が赤字で、2年目黒字の場合、2年目の黒字を1年目の赤字で相殺する形の控除が可能。
などがメリットとなります。言い換えると、これらのメリットに当てはまらない場合は、白色申告で十分という判断もありえます。
つまり、
- 事業所得が僅かに黒字か赤字で、来年以降も金額が大きくなる見通しはない
青色申告特別控除(上記1)は所得を減額することで課税対象額を低くでき節税できる点がメリットのため、赤字の場合はメリットがない。来年以降も売上や利益を大幅に拡大する予定がなく、3年間の損失繰越(上記4)の利用可能性も低い場合。 - お店を一人でやっている
配偶者などの家族に手伝ってもらっていない場合、青色専従者給与(上記2)は不要。 - 自宅とお店が別の場所である
自宅用とお店用で電気代やガス代などが明確に区分され、後者は全額事業の必要経費として計上できる。したがって、家事按分(上記3)はほとんど不要である。
以上にあてはまる場合です。
特に平成25年までは不動産所得・事業所得・山林所得の収入の合計が300万円以下の事業者には記帳や帳簿保存の義務がありませんでしたので、事業所得が僅かに黒字か赤字の場合は、白色申告において“面倒な帳簿作成を省ける”という点は、相当なメリットでした。
また、このコラムをお読みの方の中には、本当は青色申告にしたいのだけど、青色申告への切り替えは「青色申告対象の年の3月15日まで」なので、今度の確定申告は白色申告するしかないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
白色申告の場合のHANJO会計の使い方
さて、平成26年度の制度改正により300万以下の事業者にも記帳・帳簿保存が義務付けられたことで、白色申告における“面倒な帳簿作成を省ける”メリットはほとんどなくなってしまいました。
白色申告の場合の記帳は、一つ一つの取引ごとではなく日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法で記載してもよいとされていますが、実際の帳簿の様式例(事業所得者用)を見てみると、日次単位で収支の内訳をかなり細かく書かなければなりません。
当サイトでご紹介しているHANJO会計は、基本的に飲食店の青色申告に対応したクラウド会計ソフトのため、それによって作成できる帳簿は正規の簿記の原則による複式帳簿になります。ただ、白色申告ではあくまで”簡易な方法で記載してもよい”とされているだけなので、HANJO会計で作成した複式帳簿は白色申告でも利用することができます。
HANJO会計では、レシートや領収書をスマホで撮るだけで、自動的に仕訳を行えます。また、銀行の通帳内容はインターネットを経由して自動取込して仕訳が完了しますので、白色申告の場合にも、年間の取引内容の集計に、とても便利にお使いいただけます。
スマホでレシートを撮るだけで自動仕訳
レシートや領収書をスマホで撮るだけで、解析エンジンを使って文字を認識し、最先端のAI技術で勘定科目を自動推測する事で、自動的に仕訳を行います。
インターネットバンキングから通帳の明細を取り込むだけで自動仕訳
銀行の通帳内容はインターネットバンキングを経由して自動連携する形で仕訳が完了します。通帳の内容を1行1行確認しながら転記して仕訳する面倒を大幅に省けます。
そして、HANJO会計は「青色申告決算書」「確定申告書B」様式に記載する収入金額・所得金額・所得控除の金額の自動算出と印刷を行なうことができます。
青色申告でも白色申告でも「確定申告書B」書式は共通で、「収支内訳書」についても各項目の自動集計値を書き写すだけで作成できるため、HANJO会計を使えば白色申告に必要な情報を、手間なく集計することができます。
HANJO会計で作成できるもの | 白色申告の場合の利用方法 |
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複式簿記による帳簿 | そのまま利用可能 |
青色申告決算書 | 収支内訳書の各項目に書き写すために利用 |
確定申告書B | そのまま利用可能 |
経営NAVIを使おう!
HANJO会計の大きな魅力の一つに「経営NAVI」機能があります。経営NAVI機能では、取引の集計内容を元にした客数・客単価アップのための具体的な施策や、飲食業界の標準に照らして食材費が高い場合にはコストカットのコツなどといったように、お店の課題を定量的に自動抽出したうえで”あなたのお店がもっと儲かるためのヒント”を入手することができます。
また、家賃、光熱費の支払予定等を入力しておくと、それを織り込んで月初/月末での簡易な資金予定の把握も行なうことができます。
経営NAVIは、青色申告なのか白色申告なのかを問わず、HANJO会計をご利用であればどなたでも活用いただくことが可能です。
まとめ
以上、このコラムでは、個人事業の飲食店が白色申告を選択するポイントと、その場合に当サイトでご紹介しているHANJO会計がどのようにお役に立つかを解説させていただきました。HANJO会計は月額1,078円(税込・申込の翌月末まで無料)でお使いいただけますので、よろしければぜひご利用ください。詳細についてはこちらをご覧ください。