1. HOME
  2. 飲食店経営ノウハウコラム
  3. 飲食店がwithコロナを乗り越えるためのメニュー開発ノウハウまとめ
  • メニュー作り

飲食店がwithコロナを乗り越えるためのメニュー開発ノウハウまとめ

外食産業市場動向調査より

「一般社団法人日本フードサービス協会」は、国の要請による新型コロナウイルス対策の業種別ガイドライン策定として ”外食業の事業継続のためのガイドライン”のとりまとめも担っている、国内最大の外食業界団体です。 そして、同協会が毎月公開している「外食産業市場動向調査」は政府の月例経済報告にも利用されています。

一般社団法人日本フードサービス協会「データから見る外食産業」

同調査の今年に入ってからの推移を見ると、緊急事態宣言によって外食産業全般に4月に売上を大きく落とした後、 ファーストフード業態が先行して持ち直し、ついでファミリーレストランが前年同月比8割程度に戻しつつある一方、 居酒屋やディナーレストラン業態は回復基調であるものの非常に厳しい状況にあることが裏付けられます。
そんななかですが、「客単価」に目を転じると、営業時間の自粛要請で杯数が稼ぎにくいパブ・居酒屋以外は、 総じて客単価が高まっています。一人のお客様がテイクアウトで家族の分をまとめ買いしているという側面もあると思われますが、 「新型コロナの不安を押して久々に外食するのだから、ちょっと美味しいものを食べよう」というお客様心理が表れている側面も感じられます。 お客様のご期待にお応えし、付加価値をアップするwithコロナ時代のメニュー開発のヒントを、 このコラムでは考えてみたいと思います。

ワンモアドリンク・ワンモアディッシュ

飲食店で客単価をアップする手法として「ワンモアドリンク・ワンモアディッシュの獲得」というテクニックがあります。

参考コラム
ワンモアドリンク・ワンモアディッシュを推進する

飲んでいる飲み物が減ってきた段階で、すかさず「ワンモアドリンク(飲み物の追加注文)」を店員がお勧めし、 料理を食べ終わったお皿をバッシングする(下げる)時に、すかさず「ワンモアディッシュ(料理の追加注文)」を スムーズな接客で獲得するという手法ですが、現在は、お客様側のほうで”新しい生活様式”として、 横並びで座って会話は控えめにといったことが求められています。 スタッフが積極的にお客様にコミュニケーションを取って、追加オーダーを重ねることで客単価をアップすることは、 withコロナ下では相性の悪い施策になってしまいました。

メニュー開発のヒント

したがって、1オーダーで獲得できる付加価値アップが必要になります。付加価値アップの方向性としては、 限定感の演出や、ボリュームアップ、セットメニュー化などが考えられます

・限定感の演出
既存の人気メニューに、さらに希少食材やスパイスを用いて、1日限定○○皿といったように限定感、プレミアム感を演出する方法です。 例えば、「ペペロンチーノ」が人気商品であれば「青森県田子産の無農薬にんにくをたっぷり使った絶品ペペロンチーノ 限定○○皿」 といったように、食材をグレードアップしつつ、きちんとネーミングし魅力的に訴求する方法です。

参考コラム
飲食店はメニューが命

・ボリュームアップ
既存の人気メニューについて、インパクトのあるボリューム感を打ち出す方法です。 大きさや多さでお客様の視覚にわかりやすく訴求できます。また、お腹がいっぱいになれば、 それはご飯を食べたということへの満足感に繋がります。

参考コラム
飲食店のメニュー開発は、地域で1番を意識しよう

・セットメニュー
人気メニューに対して利益率の高いドリンクやデザートをセットメニューにする方法です。 セットメニューを全面に打ち出すと同時に、単品時の価格を掲示することで、セットのお得感を際立たせることができます。

参考コラム
客単価アップのポイントは、ランキングとセットメニュー

メニューブック・POPの作成

メニューの開発をしたら、次はメニューブックやPOPの検討が必要です。 Withコロナ化では、スタッフがお客様に積極的な接客によりオーダー獲得を狙えないため、メニューそのものの開発以上に、 それを魅力的に見せるためのメニューブックやPOPが重要といえるでしょう。

まず、先ほど限定感の演出の説明の中で「青森県田子産の無農薬にんにくをたっぷり使った絶品ペペロンチーノ」の例をご紹介しました。 このようにまずネーミングについて、メニューやPOPをご覧になったお客様が、その商品の良さをすぐに理解して、注文したくなるような内容を検討する必要があります。

参考コラム
「語らないメニュー」を使っていては客単価は上がらない

そして、そのメニューを視覚的に裏付ける料理写真が必要です。 「おいしそうな料理写真」のことを、専門的な用語でシズル感のある写真と言います。 シズルとは、元々「SIZZLE」という英語で、ステーキを焼く際などに「ジュージュー」と音をたてるさまを表現しています。 つまり、シズル感のある写真とは、「見ていると美味しそうで食欲が湧いてくる。 この店で食事をしてみたいと思わせる写真」ということになります。 料理写真撮影の詳細は、こちらのコラムを参考になさってください。

参考コラム
料理写真 スマホで撮っても「美味しそう!」と思ってもらうには?

PAGETOP